平昌五輪への北朝鮮の参加を国際オリンピック委員会(IOC)が認めたことで、南北合同の選手団が開会式で入場行進することになり、北朝鮮に関して久しぶりに前向きの話が出てきたように見える。しかし、ことはそれほど単純ではない。外交・安全保障政策上の観点からは、「韓国政府が北朝鮮にいいように利用されている」などという批判が出ている。さらには五輪の政治利用という観点から見ても問題だらけである。特にひどいのが「女子アイスホッケーの合同チーム結成」だ。 IOCの決定では、北朝鮮はスキー、スケート、女子アイスホッケーの3競技に合計22人の選手と役員やコーチなど24人を派遣することが承認された。このうち女子アイスホッケーは12人で、試合ごとに北朝鮮の選手を最低3人起用するという。五輪開催までわずか20日余りという段階で、韓国のアイスホッケー女子チームに、これまで一度も一緒に練習したことすらない北朝鮮選手を加え