【感想】 コロナウイルスが猛威を振るい、ワクチンの開発・治験が急ピッチで進められる中、「ランダム化比較試験」という単語をニュースで初めて聞いた人も多いのではないだろうか。 わたしもその一人である。自分にとってデータ比較分析とは、治療薬を開発するステップの1つという認識でしかなく、自分の生活の近くに根差しているという認識は無かった。 しかし、「データ分析」は今後誰でも使う/使わざるをえないスキルである、と本書は述べる。 「データ分析」と名付けるとあたかもデータサイエンティストの専門分野という錯覚を起こしてしまうが、これを「因果関係を探る力」と読み換えれば、どの職種においても必要不可欠なスキルであることは明白だ。 どうして比較の際には2グループが必要なのか、調査対象項目以外を同一条件に置かなければならないのか、実験の参加者に詳細な実験内容を知らせてはいけないのか。そうした分析の際のイロハを0か