京都大学吉田キャンパス(京都市左京区)の周囲に並ぶ立て看板(通称タテカン)を制限する京大の規定が施行されたことに対し、京大の教職員、学生ら有志の会が1日、タテカンならぬ「垂れ幕」を学内に掲げ、抗議の意思を示した。 「自由と平和のための京大有志の会」は約10人の教員を中心に安保法制に反対する運動などをしてきた。垂れ幕は縦180センチ、横125センチ。会の標語「生命(いのち)は、誰かの持ち駒ではない」を意味する英語などが書かれている。見た人がその意味を自由に感じ取ってほしいとしている。 同会の藤原辰史(ふじはらたつし)・人文科学研究所准教授(41)は「大学で起きていることを市民に伝えるタテカンをなくすと、大学の創造性を失うことにつながりかねない」と話した。 大学広報課はこの垂れ幕が規定に違反するのかどうか「すぐには回答できない」としている。(興津洋樹、向井大輔)