国土交通省と愛知県が整備を進めている西知多道路の橋の建設現場で、施工中のケーソン基礎が突然、傾いた。転倒を防ぐため、基礎と一体化している高さ13mの搭状の仮設構造物「ペアロック」を緊急撤去した。ケーソン基礎が施工時に傾くトラブルは珍しい。施工者の青木あすなろ建設などが原因を調査している。 ケーソンが傾斜した橋脚基礎の工事現場。中央に見える青い塔は、底部への人の出入りなどに使う仮設構造物「ペアロック」。傾斜したため、緊急撤去した。この写真では、ケーソン本体は見えない(写真:国土交通省) 伊勢湾岸自動車道などと接続する東海ジャンクション(JCT、愛知県東海市)の接続路の橋脚で2023年9月28日、基礎の傾斜が生じた。ニューマチックケーソン工法の一種である「スリムケーソン工法」で基礎を構築中に、施工基面から約28cm沈下掘削したところで、南東方向に約9度傾いた。ケーソンは円筒形で直径6.5m。完