スウェーデン発の台風が日本上陸間近だ。モード感の高いカジュアルウエアで世界を席巻している低価格衣料店チェーン「H&M」が9月、東京・銀座に日本第1号店を開く。この分野で世界最大の「GAP(ギャップ)」や、国内トップの「ユニクロ」も強敵視している相手だけに、日本のファッション流通の風向きを様変わりさせる破壊力を秘めている。 「H&M」は「Hennes&Mauritz(ヘネス・アンド・マウリッツ)」の略。1947年にスウェーデンのヴェステロースで創業した。既に60年を超える歴史を持ち、規模の面でも世界約30カ国・地域に約1500店舗を展開する、世界有数のファッションチェーンだ。 「GAP」や「ユニクロ」とどこが違うのかと思う人も多いだろう。実はかなり違う。 「H&M」は自社ブランドのコンセプト説明の中に、「ハイファッション」という言葉を明記している。「ハイファッション」とは、高価の意味ではなく