2015年、「このマンガがすごい」でレコメンドされたマンガは記録的な不作でした。と言って、昨年発表されたマンガがすべて不作であったというわけではなく、前年以前にすでにレコメンドされている連載作品等は省かれる傾向にあるので、新規の、発掘された作品が低調だった、ということです。 別記事でも述べていますが、こうした発掘紹介系のランキングのそもそもの問題点として、時事性の強い「問題作」や、業界裏話的なインサイダーからの興味や評価を得られそうな作品が上位になりがちな点です。 そういうランキングとして利用するには役に立つのですが、10年たって、20年たって、時代を越えてゆくような作品を選んでいるかと言えば、そうともいえないように思います。 ただ、そういうオールタイムベスト的な作品はそうしょっちゅう作られるものでもなくて、毎年あれだけのマンガ作品が書かれながら、年に一二作あればいいほう、三作もあれば大豊