. 1 6000万以上の人々が死んだ第2次世界大戦 「つくる会」歴史教科書は、日露戦争の日本海海戦や太平洋戦争の真珠湾奇襲攻撃の「戦果」についてはやし立てる一方で、戦争の加害と被害については全然書かないか、あるいは書くにしてもまったくでたらめな数字(意図的に大きく低められた数字)をあげています。これは、シリーズの第3回・第4回でもとりあげたことですが、今回は、この点についてさらに見てみましょう。 「つくる会」歴史教科書は、第2次大戦を締めくくる言葉として、211㌻で次のように述べています。 日本の降伏によって第二次世界大戦は終結した。大戦全体の戦死者は2200万人、負傷者は3400万人とも推定されている。 しかし、この「大戦全体の戦死者は2200万人、負傷者は3400万人」という数字にはきわめて重大な問題があります。なぜなら、この数字には、軍人の死者数・負傷者数しか含まれていないからです。