日本芸術文化振興会が、「文化芸術活動への助成に係る新たな審査・評価等の仕組みの在り方について(報告書案)」に関する意見募集を6月8日締切で実施中だ。今年度から音楽・舞踊分野で試行が始まる日本版アーツカウンシル案へのパブリックコメントである。 短い内容だし、助成の審査・評価に関するものなので、制作者なら誰でもコメント出来るだろう。特に地域在住の方は言いたいことがあるのではないか。福岡の高崎大志氏の指摘はもっともで、「手段と目的を混同した内容」というのは私も同感である。高崎氏は「東京だけにしぼったものとして考えれば、かなり優れた報告書だと思う」と述べているが、東京だけで考えても私は疑問である。皆さんも積極的に意見してほしい。 私の指摘は、アーツカウンシル設置を急ぐあまり、現状の課題抽出が足りないということに尽きる。一通りの課題はあるのだが、その背景を分析することなく、すべてアーツカウンシルで解
文化は橋下改革の“象徴”か 「橋下市長は『アーツカウンシル』で文化と行政の関係を変えようとしている。スピード感を持って発信することにこだわり、大阪から日本を変える象徴の一つにしたがっている」 橋下徹大阪市長のブレーンとして市の文化行政を調査する特別参与で立命館大学准教授の山口洋典さん(36)はこう説明する。 大阪の文化行政が揺れる中、昨年12月、橋下市長は就任早々、「アーツカウンシル」の設置を明言した。 誰もが聞き慣れない「アーツカウンシル」。1946年、イギリスの経済学者、ケインズが設立したが、そこにはヨーロッパの暗い過去が影を落としていた。ナチス・ドイツ時代にヒトラーが芸術を政治的に利用した歴史の反省からの産物だった。 「アーツカウンシル」は有識者で構成された第三者機関で、自治体と一定の距離を保ちながら芸術文化への助成の分配を決定する。 イギリスでは導入当初、音楽や絵画などハイカルチャ
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