来夏参院選の再選出馬に向け、ガンバロー三唱する滝波宏文氏(中央)と支持者ら=7月28日、福井県福井市の福井商工会議所ビル 「古里のため、日本のために引き続き仕事をさせていただきたい」。来夏改選を迎える自民党の滝波宏文参院議員は7月28日、後援会連合会が福井県福井市の福井商工会議所ビルで開いた政治資金パーティーで、福井選挙区の再選出馬にのろしを上げた。ただ、自民公認の証しはまだない。ガンバロー三唱する表情は、自信と決意、焦りがない交ぜになっているようだった。 自民総裁の安倍晋三首相はビデオメッセージで「再び私たちの仲間として当選させていただきたい」と祝辞を寄せた。だが、来賓からは異例のあいさつが続いた。滝波氏は昨年12月、県連会長として前参院議長の山崎正昭氏を選出した県連会長人事に異議を唱えた影響で、公認申請の鍵を握る県連との関係が冷え込んでいるためだ。 滝波氏が所属する自民総裁出身派閥の清
上告断念を表明し「苦渋の選択」と述べる中嶌哲演さん(中央)。左は島田広弁護団長=7月17日、福井県福井市内 福井県などの住民189人が関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の運転差し止めを求めた訴訟で、上告断念により確定する住民側の敗訴判決は、各地の原発訴訟に影響を及ぼす可能性がある。最高裁の判例が示されることを避けるための戦術だが、住民側は厳しい状況に立たされたといえる。会見で「苦渋の選択」(原告団の中嶌哲演代表)との言葉が出たが、重視していた「本訴」での逆転敗訴のダメージは大きい。 【図解】福島原発事故後の主な原発裁判の判決・決定 住民側が上告を諦める判断根拠に挙げたのは「最高裁の動向」。裁判官の研究会を開き「原子力規制委員会の審査結果を尊重すべき」というメッセージを発してきたと主張し、不信感を隠さない。 中嶌さんは「控訴審裁判長の突然の交代など、人事権を使い露骨に裁判に介入して
記事一覧 国の原発シンポ、不満の声相次ぐ 重要性国民理解へ立地道県初開催 (2016年3月17日午前7時20分) 原子力エネルギーなどについて意見交換したパネルディスカッション=16日、福井市のアオッサ県民ホール 経済産業省資源エネルギー庁は16日、原発の国民理解を進める一環で「資源のない日本、将来のエネルギーの姿に関するシンポジウム」を福井市のアオッサ県民ホールで開いた。大津地裁の仮処分決定で関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)が運転差し止めとなった中、経産省側はあらためて政府の再稼働方針を強調。参加者からは終了後「この内容では理解は深まらない」「立地県の立場を考えた安全優先の説明がもっとほしかった」などと不満の声が相次いだ。 シンポは、昨年12月に林幹雄経産相が西川一誠知事と面談した際、原発の重要性に対する国民理解に向け全都道府県で説明会などを開くとした方針を受けたもの。原発立
記事一覧 絶対に“狙って”はいけないアニメで町おこし 大洗巡礼後記 (2015年12月17日午後2時53分) 茨城県大洗町の商店街 この秋、旅ルポの取材で茨城県大洗町に通った。2012年から13年にかけて放送され、11月21日に待望の劇場版も公開されたアニメ『ガールズ&パンツァー』(ガルパン)の舞台としてにぎわう商店街を歩き、いわゆる“聖地巡礼”の片鱗を味わう旅だ。記事を読んだ方からは「半分プライベートだろw」という鋭い指摘もありましたが、正直プライベートが8割でした。ごめんなさい。特に反省はしていません。 下見なども合わせると、3カ月弱の間に5回ほど足を運んだだろうか。驚いたのが、いつ行っても多かれ少なかれファンの姿があったことだ。基本的には人の集まるイベントに合わせて行くのだが、お店の取材などは忙しい日を避け、イベント明けの平日に予定を入れてもらうことになる。さすがに今日は誰もいな
飲食店街にとって12月は最大の書き入れ時。ところが、師走選挙で福井県福井市の通称「片町」でも客足さっぱりの状態が続いている。忘年会を当て込んでいた居酒屋などからは「お手上げ」との悲鳴が上がり、例年通りには予約が入らない温泉街からも「年末だけは避けてほしかった」と恨み節が漏れる。 「選挙のときは客足が遠のくが、まさか師走にやるとは…」。福井市順化で老舗バーを営む男性(57)は、このところ表情がさえない。「帰りにちょっと一杯」の勤め人が激減しているからだ。 特に影響しているのが県庁や市役所、県警本部など公務員の出足。福井市中心部の飲食街にとって、最大のお得意さまだが、選挙事務や取り締まりなどに追われ、それどころではない。 県総務部のある課長は「選挙日程が決まってから午前0時をまたぐ日が続いている。忘年会など考える暇もない」ときっぱり。他部の課も「緊張感を持たないといけないし、住民に後ろ指
記事一覧 大飯原発判決、司法の姿勢転換点か 福島原発事故後、審理に改革論 (2014年5月23日午前7時10分) 大飯原発3、4号機運転差し止め訴訟の判決を前に、横断幕を掲げる原告ら=21日午後、福井地裁前 大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に向け原子力規制委員会の審査が続く中、司法から「運転は認められない」との判断が突き付けられた。2基の危険性、構造的欠陥を指摘した福井地裁判決の影響を探る。 × × × 東京電力福島第1原発事故を受け、原発の危険性を訴えてきた住民の思いを司法がくみ上げた。関西電力大飯原発3、4号機運転差し止め訴訟の原告側は、主張がほとんど認められた判決に勢いづき、上級審での勝訴確定へ全力を挙げる決意だ。 福井地裁の樋口英明裁判長の訴訟指揮は、過去の原発訴訟と明らかに異なっていた。「学術的議論を繰り返すと何年たっても(裁判は)終わらない」と指摘
記事一覧 地下に原発建設する可能性探る 福井選出議員らが勉強会 (2014年5月14日午前7時10分) 地下原発の可能性やメリットについて議論した地下原発議連の勉強会=13日、衆院議員会館 地下に原発を建設する「地下原発」の在り方を考える地下式原子力発電所政策推進議員連盟(地下原発議連)は13日、地下原発の可能性やメリットを探る勉強会を衆院議員会館で開いた。 地下原発の研究に関しては、約20年前に自民党内に「地下原子力発電所研究議員懇談会」があり、平沼赳夫元経産相が会長、福井県の山本拓衆院議員が事務局長に就いていた。東京電力福島第1原発の事故を受け2011年5月、超党派の議員連盟として活動を再開、定期的に勉強会を開いてきた。 議連には自民、民主、日本維新の会などの衆参国会議員50人が名を連ねている。この日の勉強会では政府の汚染水処理対策委員長を務める大西有三京都大名誉教授、伊藤洋・電力
記事一覧 1章「こうして15基が集中立地した」(1) 「陸の孤島」脱したい (2011年11月16日午前10時32分) 敦賀原発 原発の工事用として架けられた青戸の大橋の建設風景。大島の住民にとっては「夢の懸け橋」だった=1972年1月 大飯原発 敦賀市の中心部から約15キロ、敦賀半島の先端に位置する敦賀市立石区。原発が立地する以前は、市街地に向かおうにも道路が未整備で、住民は交通手段を船に頼っていた。「昔はほんまの陸の孤島やった」。当時を知る浜上秋良さん(92)はこう振り返る。 1962(昭和37)年5月、県内で初の原発であり、日本原電にとっては東海原発(茨城県東海村)に続く商業用2号炉の建設候補地として敦賀半島が浮上した。区長を通じ住民に説明された。浜上さんは「原発ができれば道ができるという期待があった。道路が原電と地元の一番の約束だった」と語る。 おおい町の大島半島も状況は同じ。
記事一覧 フィンランド、22年直接処分開始へ 核のごみどこへ(1) (2013年2月1日午前10時32分) 最終処分場建設の調査をしている地下施設「オンカロ」で、深さ420メートル付近に掘られたトンネル=1月14日、フィンランドのオルキルオト島(日本記者クラブ取材団代表撮影) オルキルオト島の地図 原発の運転によって生じる使用済み核燃料をどうするか。数万年単位で強い放射能を出し続ける「核のごみ」の最終処分は、日本をはじめ世界の原発保有国が頭を悩ませる問題だ。 2001年、世界で初めて最終処分場の建設地を決めたのはフィンランド。400メートル超の地下深くに使用済み核燃料を埋める計画だ。昨年末には建設許可の申請にこぎ着けた。早ければ来年6月にも許可され、2022年の操業開始を目指す。 ■ ■ ■ 処分場を造るのは、首都ヘルシンキから北西約250キロにあるオルキルオト島。1月中旬、ほ
記事一覧 活断層ではない、主張の根拠とは 原電が敦賀の調査現場公開 (2013年7月12日午前7時12分) 新たな試掘溝でK断層のずれが小さくなり、5センチほどになっている部分(赤い矢印)を示す原電の担当者=11日、福井県敦賀市明神町 日本原電は11日、敦賀原発2号機(福井県敦賀市)直下を通るD―1破砕帯(断層)の追加調査現場を報道陣に公開した。原子力規制委員会がD―1破砕帯と一連の活断層と判断した「K断層」について新たな試掘溝(トレンチ)で地層のずれが小さくなり、途切れている部分を示した。 原電の担当者は「K断層は途中で消滅している。2号機の方向には延びておらず、D―1と一連の構造ではない」と規制委の判断に反論した。 D―1破砕帯の試掘溝は、昨年12月の規制委調査団の現地調査時とは様変わりした。試掘溝の西側にある擁壁を一部撤去し、さらに横を通る道路のアスファルトをめくって新たに試掘し
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