のりの養殖が盛んな千葉県富津市で、養殖用の網にのりの胞子を付ける「種付け」が始まりました。 千葉県の東京湾沿岸で養殖されるのりは、色つやと風味がよい「江戸前海苔」として知られ、毎年、海水の温度が下がり始めるこの時期に「種付け」が行われます。 富津市の下洲漁港では青空の下、漁業者の人たちが養殖用の網を巻きつけた直径2メートルほどの水車を、のりの胞子を繁殖させた水槽に浸したうえで、胞子を網全体に付着させるため回転させました。 そのうえで網の一部を切り取り、きちんと胞子が付着しているか顕微鏡を使って確認していました。 種付けをした網は、海水に浸した状態で冷蔵庫で保管したあと、来月海に入れ、順調にいけば11月中旬ごろ、のりの摘み取りが行われる見通しです。 新富津漁業協同組合の小泉敏組合長は「良質ののりを消費者に届けられるよう、しっかり頑張りたい」と話していました。