パワハラ、セクハラなどの言葉が連日、メディアを賑(にぎ)わせ、自殺やうつ病による社会的損失額は、何兆円という試算もある。 厚生労働省の2013年の調査では、過去1年間にうつなどのメンタルヘルス不調により連続1カ月以上休業または退職した労働者がいる事業所の割合は10%で、前年の8・1%より上昇した。小規模企業が全体の比率を引き下げているが、例えば1000人以上の事業所だと9割近くに達する。 うつ病の患者数も00年以降、大幅に増加している。同省は労働安全衛生法の一部を改正して企業にストレスチェックを義務付けた。50人以上の事業所では15年12月から毎年1回、医師や保健師による検査の実施が必要になった。ストレスが高い場合は医師の面接を受けて助言してもらうなど、メンタルヘルス不調を未然に防止する仕組みだ。 産業医のあり方も変わりつつある。会員制医療総合サービスのメディカル・サーバント(東京都