digital.asahi.com 公認心理師の信田さよ子さんへのインタビュー記事。当ブログではかねてから、戦後の日本社会が加害体験を「個人化」してきたことの問題点を指摘してきたが、PTSDについて専門的な知見を持つ信田氏でさえ2018年に中村江里氏の『戦争とトラウマ』を読むまでは「父たちの「戦争トラウマ」がDVや虐待の背景にあったという視点を持ち合わせていませんでした」というところに問題の根深さを感じる。 「さすが」と思わされたのは「(虐待、抑圧の)連鎖」という捉え方の問題点に注意を促しているところ。 ただ、連鎖という言葉はすごい荒っぽい。「元兵士たちは加害者だが被害者でもある。だから彼らは可哀想なんだ」という言説につながりかねず、注意が必要ですね。そう言われてしまうと、殴られ続けた妻や子どもら家庭内の被害者たちはどうなっちゃんうんだと。 「侵略戦争の被害者たちはどうなっちゃうんだ」とい