いまだに「成長」とか「発展」とか口にする者がいるが、 『そりゃあもう無理だろうさ』と私は思う。 これまで、我々が「繁栄」と思ってきたもの、 アメリカ型の大量生産、大量消費、使い捨ての消費型社会は まるでイナゴの群れのように、ありったけのエネルギー、 リソースを食い散らかし、もはや限界に達していて、 これ以上の継続が不可能になっている。 今後は、上質の物を必要な分だけ生産して、 良い物を長く大切に使って、 使い終わったら、リサイクルする、 省エネ、省資源、再生可能、持続可能型の 環境影響を最小にする社会へと移行せざるを得ないし、 おそらくそれは正しい選択だろうと、私は思う。 しかし、そうした「正しい社会」の経済活動は、現状に比べて、 縮小することになるのは避けられないだろう。 さらに、パイが縮小せざるを得ないより大きな要因が、 人口問題だと、私は考える。 現在、世界の人口は増加を続け、70億