印刷 関連トピックス地震スズキドバイ原子力発電所東京電力 環境NGO「グリーンピース」は28日、東京電力福島第一原発事故を分析した報告書を発表した。引き金は地震と津波だが、原因は「原子力行政と産業主導型規制の制度的欠陥という人災」と指摘した。 オーストラリア国立大のテッサ・モーリス=スズキ教授(歴史学)らに委託してまとめた。報告書によると、1999年に茨城県東海村でJCO臨界事故が起きたが、規制は抜本的に変わらなかった。福島第一原発でも津波による全電源喪失や、10メートルを超える津波の可能性が指摘されても十分評価されなかった。「関係機関が意図的にリスクを過小評価し、安全より経済・政治的利益を優先したことに根本原因がある」とした。 報告書では、放射線の影響を予測するSPEEDIのデータは生かされず、放射線量の高い原発の北西部に住民が避難し、被曝(ひばく)したことも問題視した。放射線安全