2016.05.17 Tue Sponsored by ART-SCHOOL『Hello darkness, my dear friend』 国内ギターロックシーンを牽引していた2000年代のART-SCHOOLといえば、フロントマン・木下理樹の暗く内省的な世界観に焦点が当たっていた。しかし、彼らがそうした表面的な世界観だけで語ることのできないバンドであることは、熱心なリスナーほど理解していたことだろう。 常に弱者の立場に立ち、そして傷ついた子供たちのために歌う木下のなかには、いつだって父親のような寛大な優しさがあった。「弱くてもいい、傷ついたままでいい」と歌い続けてきたART-SCHOOLは、人と人が寄り添い合い、助け合いながら共に生きることの豊かさを表現し続けてきたとも言える。そう考えれば、綿密に、そして穏やかに折り重ねられた和音の美しさに重点を置いた今作『Hello darkness