Kindleの登場で再び注目をされている青空文庫をはじめとする無料の本。無料だったらみんな読みまくるのではと思われがちですが、実際のところそうはなりません。何故なのか考えてみました。 読書には、本代という目に見えるコストと、読書に費やす時間という見えにくいコストがあります。無料の本で節約出来るのは前者の本代だけです。後者は依然として同等のコストがかかります。では、読書に費やす時間のコストとは、どういったものなのでしょうか?単純に考えると、読んだ時間×その人の時間給です。時給1,000円で働いている人が2時間で読んだら、2000円です。この観点で考えても、もともと本というものは、本代より読むためのコストの方が高いことが多いのです。人は無意識でそのことを知っているから、無料の本でも飛びついて読まないのです。 さらにもう少し考えると、時間という財の特殊性です。先の例では、時間とお金を交換可能なも