米グーグルの親会社である米アルファベット傘下の米Sidewalk Labs(サイドウォーク)が、これまでの道路の常識を打ち破るような構想を打ち出した。それも、単なる夢物語ではない。同社がカナダの主要都市トロントで計画中の再開発事業のマスタープランに盛り込んだのだ。 「生活、移動手段、エネルギー消費など、都市が抱えるあらゆる問題を解決する技術を開発して、住民の生活を向上させる」。2015年6月にサイドウォークの設立を発表した際に、グーグルCEO(当時)のラリー・ペイジ氏はその目的をこう語った。トロントの事業は、サイドウォークが挑む初の大規模な都市開発となる。 再開発を計画するトロント市の水辺にあるエリアは最大で3.2平方キロメートルにも及ぶ。「Quayside(キーサイド)」と呼ぶ小規模な地区から開発を始める予定だ。サイドウォークは17年10月、カナダ政府とオンタリオ州政府、トロント市による