r > g ピケティが「21世紀の資本」の中で示したこの不等式は、全世界の全ての投資家が知っている、この世の中で最も有名な数式の一つだ。 rは資本収益率、gは経済成長率を示している。つまり、この不等式は資本が生み出す年間の平均収益率は、経済の年間成長率より大きい、ということを表している。 もっとわかりやすく言うと、このr>gという事実のせいで資本家の資産はどんどん富んでいき、サラリーマンの年収は毎年少しずつしか成長せず、貧富の格差がこの100年でどんどん拡大していった結果、今の格差社会になっているということである。具体的には、資本収益率は年間約4~5%であるのに対し、経済成長率は約1~2%。毎年3%程の差で格差が広がるということはどういうことか。1.03^100=19.21倍、この100年で資本家階級の人間と労働者階級の人間では20倍近くの格差が広がったということだ。 この不等式を知ると、