■助数詞の『頭』は英語のheadの翻訳 SNS上で話題になった「『頭』『羽』など『動物の数え方は死んだ後に残る(食べ残す)部位で決まる」という投稿に対し、国語辞典編纂者で三省堂国語辞典・編集委員の飯間浩明さん(@IIMA_Hiroaki)はTwitterに、『それは単なる最近の俗説と見ておきます。牛や豚の頭肉は、今と同じく古代中国でも食べていたでしょう。ちなみに、日本で『頭』が一般化したのは明治時代、英語headの翻訳によってでした(昔もあることはあった)』と投稿しました。 さらに飯間さんは、「大森洋平さんの『考証要集』(文春文庫)によると、江戸後期の『北越雪譜』では、鮭を『頭』と数えた例もあるんですね。岩波文庫で見ると、たしかに〈手も濡{ぬら}さず二三頭{とう}のさけをうる事あり〉(p.134)とあります。もちろん鮭の頭も食べられます。これは日本での例ということになります」と続けました。