「新型コロナウイルスの影響で、北海道名産の海産物が売れなくて困っている」。そんな電話を受けて支援目的で北海道の業者から購入したところ、価格に見合わない粗末な商品が届く詐欺まがい商法の被害が相次いでいる。同一業者による被害が全国で10件以上確認されていて、関係者は「相談のないケースも含めれば相当数に上る可能性がある」と指摘する。 中を開けてびっくり 仙台市宮城野区の無職男性(69)に見知らぬ女性から電話がかかってきたのは8月下旬。女性は北海道に実在する業者と同じ屋号を名乗り、コロナ禍で販路を失い苦境にあえいでいることを告げた。「以前、藤崎や仙台三越の物産展に出品した際に購入していただいた。2万円相当の海産物詰め合わせを1万円で買ってくれないか」と続けた。 男性は名産品が半額という魅力と生産地を支援したい気持ちで応じた。数日後、代引きで冷凍の小包が届いた。 中を開けて驚いた。ベニザケ(1000