キャンプ場 午後5時半 どこのキャンプ場よりも 壮観な眺め。 川に沿って ずらりと車が並び 日が暮れかかると 焚き火の火が テントの数だけ燃える。 キャンプ場から バーベキューのいい匂いが漂う。 橋の上を走る車の助手席から 私は スマホで素早く写真を撮った。 それぞれの家族が 小さなテントの「家」の中で 休日を楽しむ 平和な光景。 穏やかな日常を感じられる キャンプ場の光景が 私は好きだ。
私の住んでいる地域は 典型的な限界集落だ。 かつて 賑わった村に小学校が2校。 そのうちの一つは廃校になり もう一つは街から移住してきた家族の子供が三人。 生徒より 先生の人数が多い。 そんな 自然に溢れた村の学校の ゆったりとした教育の一環として「鯖のへしこ」作り。 子供達が 村の「鯖のへしこ」作りの ベテランの指導で作ったへしこを買った。 半身 ¥500 鯖のへしこは北陸に伝わる発酵保存食だ。 滋賀県北部にもそれは伝わっている。 糠と塩の中で鯖を漬けた 塩辛く そして糠のいい香りがする 味わい深いものだ。 薄く削ぎ切りにしたへしこと ヨシヒコ君に貰った新米。 輝く炊きたての新米と 小さな手をした子供達が作った 熟成したへしこ。 たまらなく美味しい。 赤蕪の甘酢漬けと 味噌汁 そして へしこのおにぎり。 とてもいい昼ごはんだった。
北の窓 ドアから 北風がいい具合に吹き込む。 木綿のカーテンが 気持ち良さそうに 揺れている。 数日前の汗が止まらない 苦しい暑さは 一時休止。 足元を見れば ピンクや白の ゲンノショウコが 一つ二つと 花を咲かせ 夜になると 秋の虫がジージーと鳴いている。 日が沈めば 長袖のシャツを羽織るほどの 涼しい夜の空気。 昼間は 氷を浮かべた麦茶を飲み 夜には 暑いコーヒーが心にしみる。 ほっと一息ついて 明日に備える。
人口約5万人の 小さな市に住んでいる。 琵琶湖に沿った平野(と言うには狭い所だが)と 林業を生業としている山の村。 人の少ない所だ。 先日 一人1万円相当の地域振興券なるものが 郵便で届いた。 うちは二人なので2万円分。 この券はスーパーマーケット ホームセンター 殆どのコンビニでは使えない。 地域の会社、店などに限る。 困ったな。 と 言うわけで 「うなぎでも食べに行こう」となった。 琵琶湖沿いの 川魚も扱っている鰻屋。 ここのうなぎの蒲焼は 京都のとは違う。 身が薄く 焼きは香ばしい。 私の好みだ。 長い間待って運ばれてきたひつまぶし。 山椒を振って 茶碗によそい 口に運ぶと 軽い焦げ目の香り。 店の外に出ると いつもの様に 人も車も少ない 田舎の静かな街だ。 村で人に会うと 地域振興券の話。 何を買う? どこで買う? 私はと言うと 「うなぎを食べに行きました」と 話すつもりだ。
「独居老人スタイル」 都築響一著 筑摩書房 眼光鋭くこちらを見つめる人 多分 ゴッホだろう。 この表紙とタイトルに惹かれ 図書館から借りて読んだ。 「東京スタイル」で名を馳せた 都築響一の ゆったりとした取材で 興味深い16人の人生が語られる。 アーティスト スナック・ママ 雑貨店経営者 劇場館主 劇場お掃除担当者 流し 漫画家 バー店主 道化師 日本舞踊家 津軽三味線奏者 都築響一が会った「独居老人」達。 『大して裕福ではなかったけれど 小さな部屋で 若い時からずーっと好きだったものに埋もれて 仕事のストレスもなく 煩わしい人間関係もなく もちろん将来へ不安もなく 要するに毎日ものす ごく楽しそうに暮らしている 年齢だけちょっと 多目の元気な若者なのだった。』 『幸せな大家族の一員でいられるなら それはそ れで結構。でも 厄介者扱いされながら 居心地 の悪い大きな家に住む位なら 金もなし
大きくて ざっくりと 甘くて そして しっとり。 ホームメイドそのものの アメリカンクッキーに憧れを持っていた。 数日前に チャックに貰って以来 焼いてみたいという気持ちが湧いてきた。 明日から 二泊三日の近場旅で 私は家を空ける。 そうだ その間の 夫のおやつに焼いてみよう。 いつも通り あるもので作ってみよう。 薄力粉 砂糖 キャノーラ油 卵黄 牛乳 ベーキングパウダー 塩。 そして くるみ チョコ 新鮮なりんごを ザクザクと刻んだもの。 これらを全部ボールで混ぜ合わせ しっとりしたら 形にする。 草加煎餅みたいな形。 焼いている間に 小屋の中に充満する バターの贅沢な香りはしないが しっとりとした 豊かな味は ちゃんとする。 上出来だ。 熱々の焼きたてを冷まし 保存の器に並んだクッキー。 その姿の素朴なこと。 私のいない間 ゆっくり のんびりと コーヒーと共に 楽しんでおくれ。 __
寒くなってから食べるアップルパイは とても美味しい。 青森の友達から届いたりんごで さあ 作ろう。 若い頃に作っていたパイは 大層なものだった。 バターがないといえば スーパーに走り 紅玉りんごを選んで砂糖で甘く煮て・・・ そんな時を経て 今は簡単に あるもので 自分流に作る。 バターがない時は マーガリンで。 アメリカではラードで作るのもあると読んだ。 振るった薄力粉を200グラム サイコロ状に切ったマーガリンを150グラム 冷水を少し。 ボールの中で手早く捏ねる。 マーガリンを塗り 小麦粉をはたいた耐熱皿に 伸ばしたパイ皮を敷き フォークで穴あけ。 フレッシュな2個半のフジりんごのいちょう切り。 砂糖とシナモン 少しの片栗粉を加え サクサクと混ぜる。 イギリスのリンゴ農園のパイは りんごを煮ないでフレッシュなものを使う とテレビで見て以来 それに倣っている。 パイ皮を敷いた皿に 隙間な
病室の窓から 比叡山が見える(大津赤十字病院) 白内障の手術を受けた。 右目を10月に 左目を今月の3日に。 早い人は40才、50才で手術だが 私の場合は年相応という所だ。 私の周りには 経験者が沢山おり 揃って「簡単、簡単」と言った。 術後 何か不具合でもありはしないか。 不安な事ばかりがよぎる。 それぞれの一泊入院での結果。 「世界はこんなにも くっきりとした景色をしているのか」だ。 本の活字も難なく読め パソコンの小さなフォントも拡大せずに見える。 今までのメガネで 遠くの信号 看板もはっきりと見える ぶつぶつと文句の多い私は この短い入院で 反省する事しきりだった。 普通の日常のありがたさを 今更ながらに感じた。 病室の窓から 皇子山と比叡山が明るくクリアに見える。 とても嬉しい。
貰った抹茶グリーンティ。 抹茶にグラニュー糖を加えてある。 冷たい水か牛乳に溶かすと 香り高くて甘い 夏の飲み物になる粉末。 これを袋の最後まで 飲む人はいるのかな。 引き出しにずっと入れたままで 夏が過ぎ 秋も終わる今 砂糖と共に 抹茶の甘い粉末を使って ケーキを焼いた。 クルミを沢山刻み それを加え 上にも飾った。 焼きあがると 抹茶の香りは薄れ 四角に切ったお茶のケーキは とても可愛く 素朴な表情をしている。 熱い玄米茶を淹れ 芳ばしい香りのケーキを おやつに食べた。
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