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ブックマーク / brevis.exblog.jp (3)

  • 書評: 「TN君の伝記」 なだ・いなだ | タイム・コンサルタントの日誌から

    「TN君の伝記」 (福音館文庫 ノンフィクション) なだ・いなだ著 書は、今年読んだ中で最も感銘を受けただ。1976年発行の福音館文庫で、裏表紙には「小学校上級以上」と明記されている、子どもむけのだ。漢字には、すべてルビがふってある。だが、これほどの読みごたえがあるは、近頃すくない。 書は明治の思想家、中江兆民の自伝である。ただし文中では終始、「TN君」とだけよばれていて、中江の名前はどこにもない。でも、ルソー『民約論 』の翻訳家で、『三酔人経綸問答』『一年有半』などの著者だとあるから、誰のことかは分かる。 中江兆民の生きた「(19世紀後半の)50年間は、ながい歴史をもった人類が、大きく生き方を変えた、まがりかどのような時代だ」(p.13)との記述で、書は始まる。鉄道、自動車、無線電信、電話の出現、病原菌の発見と注射器の発明。そして南北戦争、社会主義の誕生・・。これが背景だ。

    書評: 「TN君の伝記」 なだ・いなだ | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 製品のグローバル、組織のグローバル、そして人材のグローバル | タイム・コンサルタントの日誌から

    あるとき、西日品メーカーを訪れた。製品は地味ながら有名で、関西で知らぬ人はおらず、関東でもちょっとしたスーパーならば必ずおいてある、そんなメーカーである。立派な上場企業だが、年商は数百億、製造業としては中堅規模だ。営業組織は全国にあるものの、工場は社工場ですべてを生産している。工程の説明をしていただいてから、社企画部門の方にERP導入プロジェクトの話を伺った。話の内容からきくと、会計系への導入は大丈夫だろう。販売と物流も、細かなことをのぞけばなんとかなるかもしれない。しかし生産管理は、そのパッケージでは無理だと感じた。でも、裏情報によると、米国帰りの二代目役員が言い出したプロジェクトなので、失敗は許されない--そんな話だった。失敗が許されないプロジェクトは、皮肉なことだが、リスクが非常に高い。その案件は結局そのままになった。 さて、話は(いつものことながら)急に飛ぶ。以下は伝聞で

    製品のグローバル、組織のグローバル、そして人材のグローバル | タイム・コンサルタントの日誌から
  • あなたの上司はなぜバカなのか? - 矛盾したルールにしばられる | タイム・コンサルタントの日誌から

    その日、私は駐在先企業のキャンティーンで、一人で昼をたべていた。何年か前のことだ。回りにはボソボソと、聞き取りにくいフランス語の響きが満ちている。その中にふと英語の音が聞こえたので、つい耳を傾けてしまった。鋭角な英語の音は、仏語の靄の中を通り抜けてくる。ちょうど穏やかな満ち潮の入江に磯が屹立するように。話の雰囲気からすると、一人は英国人、もう一人は米国人らしい。お互いは知りあいではなく、たまたま出張先のこのフランス企業で顔を合わせたにすぎないようだった。 「近頃は、出張の待遇がきつくなったよな。忙しい日程で、疲れるよ。」 そう一方が言えば、他方も同調する。 「ああ。まったくこの頃のボスときたら、二言目には、Bottom line, bottom line, だ。金のことばかりで、技術のことは二の次だ。」 「うちもだよ。昔はこんなじゃなかったのにな・・。」 エンジニア同士の話は、どこの国で

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