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ブックマーク / sakstyle.hatenadiary.jp (113)

  • グレッグ・イーガン『白熱光』 - logical cypher scape2

    イーガンの長編宇宙ハードSF 奇数章と偶数章で交互に話が進む構成になっていて、奇数章はテクノロジーが進みまくってる遠い人類の子孫が未知の生命を探す話、偶数章は〈スプリンター〉という天体に住んでいる異星人が物理学の体系を編み出していく話。 この作品についてに自分の感想を先にささっと書いてしまうと 面白いことは面白かった。特に後半は引き込まれた。 とはいえ、この作品について十全に楽しめたわけではなく、中盤はちょっと退屈さも感じたところもないでもない。 面白いんだけど、胸をはって「これは超面白い作品です!」とは言えなくて、むにゃむにゃするって感じ。 twitter見てると、『ディアスポラ』越えたって声も結構見かけるんだけど、自分としては『ディアスポラ』越えられなかった感がある。 他のイーガン作品と比べてどうこう言ってみたい気持ちもあるのだが、自分が他のイーガン作品をわりと忘れていることに気付いた

    グレッグ・イーガン『白熱光』 - logical cypher scape2
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    dododod 2014/01/11
    いつか読む
  • 『ゼロ・グラビティ』 - logical cypher scape2

    IMAX3Dで見てきた! 宇宙怖いw まだ何のトラブルも起きていない宇宙遊泳のシーンからしてすでにすごかった。宇宙遊泳ってテレビの中継で見たことあるけれど、それとは違って、「物の宇宙遊泳というのはこういうものだったのか」と思わせる迫力があった。地球がすごく下に見えて、ものすごい高所を浮いているのが宇宙遊泳なんだなあ、と。 IMAXという画面の大きさ、3Dによる奥行感による没入感とあいまって、地球の軌道上というのがどういう世界なのかというのが垣間見えたような気分になる体験だった。 あと、とにかくくるくると回る。くるくると回る宇宙飛行士を、カメラが追いかけて一緒に回るのだが、カメラがカットなしで主観ショットになって、飛行士視点でもくるくる回って、やばいw 長回しもすごかったけど、かなり主観ショットが多かったという印象。 この作品に対する感想は「遊園地のアトラクションのような映画だった」という

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    dododod 2014/01/05
  • ブノワ・ペータース、フランソワ・スクイテン『闇の国々3』 - logical cypher scape2

    ブノワ・ペータース、フランソワ・スクイテン『闇の国々』 - logical cypher scape ブノワ・ペータース、フランソワ・スクイテン『闇の国々2』 - logical cypher scape 1,2巻より面白かった、気がする。 1,2巻と比べて凝った仕掛けや形式がなく、オーソドックスにマンガだったからかなあと思ったり。 絵もフルカラーできれい。 ある男の影 主人公は、保険会社の辣腕営業マンで、最近、誰もがうらやむ美女と結婚したばかり。しかし、ひどい悪夢に悩まされていた。 から何度も言われてようやく医者に行って薬をもらうと、悪夢は嘘のように見なくなり、よかったよかったと思ったのもつかの間、影が何故か色付きになる。影が黒じゃなくて、彼の肌の色とか服の色とかを全部反映したものになってる。 から気味悪がられるし、人もなるべく人から見られないようにするために、会社を休みがちになっ

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    dododod 2013/12/11
  • 『劇場版魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』 - logical cypher scape2

    楽しかった(小並感) 個人的には、あれグッドエンドじゃん、よかったじゃんみたいな感じで、テレビシリーズより好きかも まあ、テレビシリーズの時と同様、まどマギってよくできた作品だなあという感じであって、格別な思い入れはないんだけど。 ただ、テレビシリーズでわりときれいに終わった後で、特別編的な位置づけにするでもなく、ちゃんと続きになるような新しい話になっているのはなかなかすごいなあとは思った。 あと新キャラもなるほどという感じだった。全然インパクトはないんだけど、ちゃんと位置付けはできているというか。 以下、感想書きつつ、ネタバレには配慮しないかもしれません。 OPとか5人の変身シーンとかのMADが見たい あと、見ていて「キマシ」とか「何故そこで愛っ?!」とかのコメントが画面上を流れていく幻覚を見たので、ニコ動で見たいw 前半は、映像が色々とパワーアップしていたのを楽しんで、 後半は、ほむほ

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    dododod 2013/11/23
  • 東浩紀『クリュセの魚』 - logical cypher scape2

    25世紀の火星を舞台にしたラブロマンスSF 書き下ろし短編アンソロジー『NOVA』で連載されていたのを読んでいたのだが、最終話だけ読んでなくて、今回単行化されて一気に最後まで読んだ。 『NOVA2』 - logical cypher scape 大森望編『NOVA3』 - logical cypher scape 『NOVA5』 - logical cypher scape SF的ジャーゴンが大量にまぶされていて、個人的にはそれだけで楽しいです、はいw 上で書いたようにラブロマンスで、プロットは純愛もの的な感じ。SF分抜かしてあらすじ書くとこんな感じ。 主人公(彰人)は、子どもの時に出会った年上の女性(麻理沙)のことがずっと好きで、時々逢瀬を重ねていたのだけど、ある時その女性は自爆テロして死んでしまう。彼女は実は、亡国の王家の血筋で、とある独立運動に担ぎ上げられていた。 数年後、彼女を忘

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    dododod 2013/11/23
  • ブノワ・ペータース、フランソワ・スクイテン『闇の国々』 - logical cypher scape2

    正確にはBDであってマンガではないけど、ブログ内の記事を分類するタグなのでマンガとつけておく。 BDは初体験、というわけでは実はなくて、『3秒』を読んだことはある。あともう一つくらい読んだことあるはずなのだが、メモってなくて覚えていない……。 「闇の国々」という作品について、まえがきやあとがきに書いてあったことなどから、簡単に説明。 フランソワ・スクイテンは、メビウスとも並び称されるBDの巨匠だそう。ちなみに、ベルギーの人。 ブノワ・ペータースとスクイテンは幼なじみで、子どもの頃から一緒にお話とか作っていた間柄だったのが、大人になって再会してこの「闇の国々」シリーズを合作することになったとか。 ペータースは、ロラン・バルトの指導の下、『タンタンの冒険』について論文を書いており、BD研究と小説執筆をしたり、デリダの伝記を書いたりしている。 2人とも多才な人で、スクイテンはBDだけでなく建築や

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  • ターナー展 - logical cypher scape2

    東京都美術館。 初めて行ったところだった。大きめ。 土曜の午後から行ったので、そこそこ混んでた。会場全体の照明は暗め。 最初から最後までターナーの作品だけで、およそ110点ほど ほぼ全てテート美術館所蔵のものだが、テート美術館には2万点ターナーの作品があるらしい。むろん、未完成のもの、習作、スケッチブックのものとかが含まれているんだけど。 1.初期 水彩って、油彩画と違って普通の紙に描いてあって、額とかも違う まあそれはそれとして、このパートでは「パンテオン座、オックスフォード・ストリート、火事の翌朝」が、ロイヤル・アカデミー展出品作品だし、よい感じ。初期はやっぱり建物を細かく描いている作品が多い感じで、これもそうで、タイトルにある通り火事の翌朝で、燃えた後の建物とか 聖堂の内部を描いた作品や修道院の廃墟を描いた作品とかがあって、ロマン主義ーって感じがするw そういえば、トマス・ガーディン

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    dododod 2013/10/22
  • 籘真千歳『スワロウテイル/初夜の果実を接ぐもの』 - logical cypher scape2

    シリーズ最終作 これまで 藤真千歳『スワロウテイル人工少女販売処』 - logical cypher scape 籘真千歳『スワロウテイル/幼形成熟の終わり』 - logical cypher scape 籘真千歳『スワロウテイル序章/人工処女受胎』 - logical cypher scape うまく終わらせたんじゃないですか、という感じ。 普通に面白かったのは確かなんだけど、例えば1作目を読んだ時に匹敵するほどの興奮は残念ながらなかった。 「人類に恋した」っていうのは、なかなか感動的ではあったと思う。 500ページちょっとあるんだけど、格的に色々と動き始めるのが300ページも近くなったあたりから、というのがちょっとつらい。 鏡子のニーチェ論とか、水淵先生の哲学論とか、もう少し短くなりません? プロローグの百人の町含め、そこらへんの語りは、一種の厨二として楽しむといえば楽しめないことも

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  • 小川一水『コロロギ岳から木星トロヤへ』 - logical cypher scape2

    追記(20130818) ブクマコメで指摘されるまで、タイトルがコロロギ岳であることに全く気付いてなかった。以下、いちいち修正するのが面倒なので、コオロギのままだが、コロロギと読んでください。記事タイトルだけ修正した。 時の泉に生息する生命体カイアク(個体の名称、種族の名称は不明)が、木星トロヤで何かに体を挟まれて身動きが取れなくなってしまったため、コオロギ岳にいる人間に助けを求める。 時の泉というのは、カイアク曰く空間1次元、時間3次元の世界で、こちらの世界の存在(コオロギ岳やそこにいる個々の人間など)は時の泉では楔のようなものとして見えている。カイアクたちは、そうした楔の間を泳ぎ回っているのだが、しっぽを木星トロヤの楔に引っかけてしまった。一方、頭側がコオロギ岳の方に出ていたので、そこにいた人間たちに助けを求めたわけなのだが、カイアクが時の泉という時間の流れの中を移動する生物であるため

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    dododod 2013/08/16
  • 限界研編『ポストヒューマニティーズ――伊藤計劃以後のSF』 - logical cypher scape2

    店頭に並ぶのは25日からの予定ですが、見が届きました! というわけで今日は宣伝記事 こちらのに、瀬名秀明「希望」論を書かせていただきましたので、是非皆さん読んでみて、よければお買い上げお願いしますw 概要 現代日SFをめぐる評論集 タイトルにある伊藤計劃だけでなく、宮内悠介や長谷敏司、飛浩隆、円城塔などを論じた、いわゆるSF小説の作品論を中心にしつつ、アニメや映画について論じたものや、SFミステリ、ネット小説といった近隣ジャンルの小説について論じたものもあり、SFど真ん中じゃない人にも興味を持って読んでもらえるものが何かしらあるかと 個人的にお薦めなのは、冒頭の岡和田晃「「伊藤計劃以後」と「継承」の問題」と末尾の飯田一史「ネット小説論――あたらしいファンタジーとしての、あたらしメディアとしての」の2編。 岡和田論は、現在のいわゆる「伊藤計劃バブル」に対して疑義を呈して、伊藤計劃の問題

    限界研編『ポストヒューマニティーズ――伊藤計劃以後のSF』 - logical cypher scape2
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    dododod 2013/07/21
  • 藤井大洋『ジーン・マッパー』 - logical cypher scape2

    電子書籍で個人出版したものとして話題の書だけど、電子書籍版は未読だし、そのあたりの経緯もあまり知らないで読んだ。 遺伝子設計技術で開発されたイネの農場で「汚染」が発生、そのイネの遺伝子デザイナー(ジーン・マッパー)が原因究明を依頼される。 よくできたエンタメとして楽しく読める。 謎解きのプロットが縦軸としてすっとあって。主人公が謎の解決を依頼され、協力者をまず探し出す。で、この協力者が実は超すごい人で、途中は協力者がホームズ、主人公がワトソン的な感じで進行しつつも、でも最後は主人公がきっちり決める。また、少数精鋭のチームで動いているんだけど、その中のすごいいい人が、しかしどうも怪しい、とか。 それに加えて、拡張現実や遺伝子設計技術といったガジェットが未来社会を彩る。 以前読んだ短編が、同じ世界を舞台にしていた*1のだが、検索クラウドの修復機構の暴走によって人類がインターネットから「追放」

    藤井大洋『ジーン・マッパー』 - logical cypher scape2
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    dododod 2013/05/19
  • 籘真千歳『スワロウテイル序章/人工処女受胎』 - logical cypher scape2

    雪柳の可愛さマジハリケーン シリーズ3作目は、主人公揚羽の学生時代、マリ見てを想起させるようなお嬢様学園生活を描く連作中短編集。 という形を取っているので、3作中もっとも読みやすく、また時系列的にも一番最初に位置するので、ここから読み始めるというのも手かもしれない。 1,2作目の感想でも、「これぞラノベだ」と書いたのだけど、今回も同様、というかより一層その感覚が強まった。 一応、言っておくと、「ラノベ」という言葉がさすイメージというのは人によってバラバラになっていると思うけれど、ここでいうラノベは、僕自身が慣れ親しんできたラノベ*1、及びそこから敷衍される理想像としてのラノベを指す。 連作中短編集ということで、4収録されていて、うち3はSFマガジン上で掲載され、最後の1は書き下ろしになっている。基的に、学園で怪事件が起きて、表では学園生活をしつつ、裏では青色機関として揚羽が事件を解

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    dododod 2013/03/02
  • さやわか『僕たちのゲーム史』 - logical cypher scape2

    遅ればせながら、各所で絶讃されてるこのを読んだ。 日テレビゲーム*1の歴史を、「ゲームとはボタンを押したら反応するものである」「ゲームは物語をどう扱うかについて時を追うごとに変化した」という二つのテーゼを軸に、語る。 何で日海外で人気のあるゲームが違うのか(TPSとFPS)ということについての説明にもなっているのが面白かった。 このは冒頭で、言及していないゲームの一覧が並べられている。ゲームについて詳しくない自分でも知っているような有名タイトルもたくさんある。そしてまた、著者曰く「僕が個人的に好きなゲームが、ほとんど登場しない」とも言っている。 つまりこのは、過去のゲームについて網羅的に言及しているでもないし、あるいは「僕たちの」という言い方から想像されるかもしれない「好きなもの」への想いを熱く語るようなでもない。 当時の雑誌やインタビューなどを引用しながら、上述した二

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    dododod 2013/02/17
  • 長谷敏司『BEATLESS』 - logical cypher scape2

    高度に進化したアンドロイドやAIと人間がどのように共存するかという道を探るにあたって、男の子は美人のお姉さんにはコロッといっちゃうよねというお話。 100年後の日が舞台。 humanoid interface ELEMENTS(hiE)と呼ばれるアンドロイドが広く普及している世界。男子高校生の遠藤アラトは、レイシア級hiEレイシアと出会い、恋に落ちる。だが、レイシアの圧倒的な力と、様々なことの機械化・自動化が進み人間が不要になってしまう社会の到来を恐れる諸勢力に敵視され、アラトは否応なく争いに巻き込まれていく。 もともと、Newtype誌で連載されていたこともあり、エンタメ性の高いアニメ的展開を見せる。各章ごとに見せ場と引きがよく作られていて飽きさせない。まさに戦闘美少女ものともいうべき、女の子の姿をしたヒューマノイドが超兵器振り回して戦いまくるアクションシーンをふんだんに盛り込みつつも

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    dododod 2013/02/04
    ちゃんとエンタメしていて、そして濃い。紅霞 が好き
  • 籘真千歳『スワロウテイル/幼形成熟の終わり』 - logical cypher scape2

    『スワロウテイル人工少女販売処』の続編 前回も言ったけど、いい「ラノベ」読んだという感じ。 今回は、ポリティカル成分が多め。 東京自治区に、テロ集団旅犬(オーナレス)によるテロが発生し、さらに日政府の機密、高軌道迎撃機サルタヒコが不時着するという未曾有の危機に、揚羽、陽平、鏡子がそれぞれ別のルートから巻き込まれていく。 面白かったけれど、前作に比べるとやや満足度が落ちる。3人のルートが最終的に収束していく後半の展開はよいけれど、ちょっとこの3人のそれぞれの絡みが少なかったかなーという感じがして。あと、前半の人工妖精の顔とアイデンティティの説明がちょっと長いかなあとか。椛子が最初出たっきりで、赤色機関も出番なしということも。 さらに言えば、前作の傘持ち(アンブレラ)の設定が素晴らしすぎた、というのもあるかも。紫外線でしか見えない文字で街中に日記を書いて、集団で記憶を共有っていうのが良すぎ。

    籘真千歳『スワロウテイル/幼形成熟の終わり』 - logical cypher scape2
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    dododod 2012/12/28
  • 瀬名秀明『希望』飛浩隆『ラギッド・ガール』(再読) - logical cypher scape2

    部分的に再読してた。 どちらも初読時のエントリがテキトーだったので、改めてあらすじまとめとく 『希望』 静かな恋の物語 冒頭で質料の話してたり、宇宙のエレガントさの話をしして、「希望」と同じモチーフ使ってた。 宇宙物理学をやってる真弓と生命科学をやってる一紀が、恋をして結婚して、そして夫が白血病になって死んでいくという話だけど、お互いに科学者だけど分野が違うので、世界観もちょっと違う。 恋によって人と人が惹かれあうといのと、重力・質量とを絡めている。 ロボ ケンイチくんシリーズ 元ロボットジャーナリスト(?)で、カナダ・ウィニペグにわたった自然史家。 動物やロボットを記述するとはどうすればよいのか。 ウィニペグの牧場では、牛たちの健康管理システムとしてインフルエンザウイルスを改良したマイクロマシンを使っているのだが、それによって牛たちに社会ネットワークができている。 狼のロボたちも感染して

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    dododod 2012/12/09
  • 川畑秀明『脳は美をどう感じるか』 - logical cypher scape2

    神経美学の一般向け紹介の。 似たタイトルのとして、セミール・ゼキの『脳は美をいかに感じるか』があるが、ゼキは川畑の師にあたるらしい。 筆者の専門は心理学であるとのこと。 神経美学とは、脳科学的アプローチによって芸術鑑賞や制作について迫るというもの。芸術として扱われるものは、書においては、基的に絵画。 各章ごとにテーマが分かれていて、ちょっと雑学集っぽくなっている。心理学で知られている○○効果が、絵画の鑑賞や制作においてはこういうところで見られるというようなことが、いくつも並んでいる感じ。 第一章 アートの脳科学とは何か ロスコ・ルームでの筆者の体験の話から。ロスコの絵と、トロクスラー効果 ゼキ「優れた芸術家は、優れた神経科学者である」(脳の振る舞いを生かした表現をしている) 絵画鑑賞時の視線の動き 視線方向についての実験(視線方向にあるものにより注意が向かう、また、より好ましく感じ

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    dododod 2012/12/06
  • 『蒼穹のファフナー』 - logical cypher scape2

    土日に、ニコ生一挙放送をやっていたので見た。 エヴァQを見たその日の夜からで、それ以外のことは大してしていないのだが、濃密な2日間だった 面白かった フェストゥムという敵が襲ってくるのに対して、子どもたちがファフナーというロボットに乗って戦う。 世界はずっと昔からフェストゥムと戦っていたのだが、物語の舞台となる竜宮島は、戦争が終わったあとに「平和」という文化を残すために作られた。が、一方で、ファフナーというロボットの開発もしていたので、戦うことになる。 竜宮島は、あくまでも島を守ることを主目的としているので、人類を守るべくフェストゥムと戦う新国連と対立している。 日は既にフェストゥムに襲撃され、新国連によって核を落とされて消滅している。フェストゥム襲撃により、日人は受胎能力をなくす。竜宮島にいる子どもたちは、人工子宮から生まれた子どもで、親との血縁関係がない親子もいる。 フェストゥムは

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    dododod 2012/12/04
    ”後半における怒濤の死亡フラグ乱立とその回収の凄まじさ”
  • パオロ・バチガルピ『シップブレイカー』 - logical cypher scape2

    バチガルピの長編第二作で、もともとYA小説だったらしいが、まさにバチガルピ的なエッセンスはそのままでジュブナイルな感じになっている。 地球温暖化が進行し、多くの都市が水没したアメリカ。 主人公であるネイラーは、廃船から金属を回収するシップブレイカー(解体作業員)として働いている。 超大型ハリケーンに海岸一帯が襲われた翌日、打ち上げられた船の中で美しい少女、ニタを見つける。 ネイラーは、ニタと出会うことで、この過酷なシップブレイカーとしての生活から抜け出す道を歩み始める。 というわけで、物語的には結構王道な感じ シップブレイカーというのは、海岸沿いに掘っ立て小屋をたてて暮らしていて、廃船に潜り込んで金属を回収して生計を立てている。 大人達は重作業クルー、子供たちは軽作業クルーという感じに分かれているのだが、元締めの人間に認められないとクルーの一員にはなれない。また、軽作業クルーというのも、狭

    パオロ・バチガルピ『シップブレイカー』 - logical cypher scape2
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    dododod 2012/11/10
    バチガルピの長編第二作
  • 藤真千歳『スワロウテイル人工少女販売処』 - logical cypher scape2

    以前から気になっていたタイトルではあったのだが、あんまり優先度が高くなくて読んでいなかったのだが、『SFマガジン11月号』の前島賢による書評を見て、急遽読むのを決めた。 そしてそれは大当たりであった。 なんというのか、俺、こういうラノベが読みたかったんだよっていう感想w*1 まあ、自分がラノベ読者だったのは、えーと、10年前? とかなのでw 俺が「これラノベっぽい」って感じたのと、世間一般の、特に最近の「ラノベっぽさ」っていうのは違うと思うけど。 例えば、「在東京自治区国家公安委員会人工知性危機対策時限特別局」通称「赤色機関」というのがあって、赤いランプをつけてるから赤色なんだけれど、名前の英字の頭文字をとると、Anti-CYANとなっていて、それが「赤色機関」のルビとしてふられているのとか あとは、人工妖精(フィギュア)と呼ばれるアンドロイドが出てくるのだけど、4つの気質、すなわち水気質

    藤真千歳『スワロウテイル人工少女販売処』 - logical cypher scape2
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    dododod 2012/10/29
    ”『攻殻機動隊』で『ガンスリンガー・ガール』な『われはロボット』」「人ならざる知性の実存を問うロボットSFであり、非武装都市に錯綜する陰謀絵を描く国際謀略小説であり、最新刊では学園百合小説”