■生徒会長選だけを言うと、物語の完成度としては、『ココロコネクト』の話の方が上だと思う。 『ココロコネクト』から引き続きこれも日本的な意思決定の 関連の物語類型に展開していく、 同じ類型だったということがわかった 学校空間の問題点が展開していくとどこに着地するのかということは大体同じパターンにどうもなるようだ。一色いろはの生徒会長選についてもそうだし 9巻のいろはが生徒会長になった後の 合同イベントの話についても 意思決定がなされていく現場でどのような圧力が個人にかかってくるのかということを物語のモチーフとしている点では『ココロコネクト』の 最後の話とほぼ同じだと思う。物語としての軍配は『ココロコネクト』の方に上げたいと思う。なぜならば『ココロコネクト』の方が、SF的な展開をしている分だけ物語に広がりを持たせることができたこと、また日本的意思決定の下でどのように個人が追い詰められていくかと