ここ数年、株高が続いているにもかかわらず、海外投資家やヘッジファンドの日本株からの撤退や規模縮小が相次いでいるという話が多方面から聞かれる。そして、その根源には、何やら伝統的なファイナンス理論への固執にともなうアクティブ投資の限界が見え隠れする。 プロが買わない「割高銘柄」のほうが儲かる現実! そもそもアクティブ投資の広義の定義は、「ベンチマークを上回るポートフォリオを構築、運用する投資法」ということになる。 ただ、この定義ではエンハンスド・パッシブ投資(指数の銘柄のウエイトを戦略的に調整することで超過リターンを目指すパッシブ投資)なども含まれてしまうため、狭義には「個々の企業のリサーチに基づく銘柄の選定によって」という文言を足したほうが正確だろう。 そして、このリサーチの根拠となるのがファンダメンタルズ分析だ。 こちらも、コンセプト的な側面から記述すれば、業界トレンド、損益・財務などを取