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ブックマーク / huyukiitoichi.hatenadiary.jp (9)

  • 今年(2023年)おもしろかった本を一気に紹介する。 - 基本読書

    今年おもしろかったを一気に紹介します。大きめの書店が次々閉店し、人手不足や配送の問題もあって出版的には厳しい時期が続くがおもしろいは依然として絶えない。あとゲームもいっぱいやったので、だけでなくゲームも合わせて振り返っていこう。いつもは長くても5000文字ぐらいだが、今回は試しに合計1万文字以上書いてみたので、よかったら目次から興味あるやつにとんで読んでみてください。 SFを紹介する キム・スタンリー・ロビンスン『未来省』 N・K・ジェミシン『輝石の空』 ローラン・ビネ『文明交錯』 シーラン・ジェイ・ジャオ『鋼鉄紅女』 ジョン・スコルジー『怪獣保護協会』 『宇宙の果ての屋』 ジョン・スラデック『チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク』 酉島伝法『奏で手のヌフレツン』 川端裕人『ドードー鳥と孤独鳥』 斜線

    今年(2023年)おもしろかった本を一気に紹介する。 - 基本読書
  • なぜ、アルツハイマー病の研究が遅々として進まなかったのか?──『アルツハイマー病研究、失敗の構造』 - 基本読書

    アルツハイマー病研究、失敗の構造 みすず書房Amazon認知症の一種であるアルツハイマー病は、誰もが老化と共におちいる可能性のある病気だ。記憶力が衰え、言語・思考などあらゆる知的能力がだんだん衰退し最終的には死に至る。体はそのままで人格が壊れていくことから人の恐怖はもちろん、日常生活を単独で行うことが難しくなっていくので、介護負担・費用の問題も大きい。 がん治療が進歩し人々が長く生きるようになると、必然的にアルツハイマー病の患者は多くなる。厚生労働省が2022年6月に公表した患者調査(2020)では継続的に治療を受けているアルツハイマー病の患者数は79万人にものぼる。1996年には2万人であったことを考えると、増えているのは間違いない。それなのに、わずかに進行を遅らせる薬こそ存在するものの、症状を劇的に改善させる薬は作られていない。 最近も、米品医薬品局(FDA)がアルツハイマー病治療

    なぜ、アルツハイマー病の研究が遅々として進まなかったのか?──『アルツハイマー病研究、失敗の構造』 - 基本読書
    doften_55
    doften_55 2023/08/20
  • 弾圧が行われているとされる新疆ウイグル自治区で、実際に何が行われているのか?──『AI監獄ウイグル』 - 基本読書

    AI監獄ウイグル 作者:ジェフリー・ケイン新潮社Amazonこの『AI監獄ウイグル』は、近年弾圧が激しくなっているとされるウイグルで、実際に何が行われているのか、150人以上のウイグル人の難民、技術労働者、政府関係者、元中国人スパイにインタビュー取材をしその結果をまとめた一冊になっている。 書で描き出されているのは、チャットアプリによるメッセージや電話がすべて監視され、家の前には個人情報が詰まったQRコードが貼られ、身体情報から移動履歴などすべてのデータを元に犯罪を起こす可能性のある人物をAIが自動的にピックアップする「デジタルの牢獄化」したウイグルの姿である。これまで、断片的なニュース情報を読むことでウイグルで相当なことが行われていることはわかっていたつもりだったが、実際に収容所などを体験した人物のレポートはあまりにも衝撃的だ。 読み終えた夜は、自分が強制収容所に入っている悪夢を見たぐ

    弾圧が行われているとされる新疆ウイグル自治区で、実際に何が行われているのか?──『AI監獄ウイグル』 - 基本読書
    doften_55
    doften_55 2022/01/24
  • 早川書房の1500作品が50%割引の大型電子書籍セールがきたのでオススメを紹介する - 基本読書

    三体Ⅱ 黒暗森林(上) 作者:劉 慈欣早川書房Amazon早川書房の1500作品が最大50%割引という大型の電子書籍セールが来たので、僕が読了済みのものからオススメの作品を一部紹介してみよう。早川書房は定期的に電子書籍セールをやるが、前回の大規模なものは確か2020年3月頃の1000点セールだったので、セール対象は増えていることになる。なんと、先日完結したばかりの『三体』も、さすがに完結巻は対象ではないけれども第二部までがセール対象。 amzn.to まずはSFから紹介する。 三体 作者:劉 慈欣早川書房Amazonまずは早川といえばSFということで、SFから紹介してみよう。目を引くのはやっぱり『三体』である。先日三部作全体の紹介を書いたばかりだが、文化大革命からはじまり異種知性とのファースト・コンタクトが描かれる比較的現実路線の一巻。ファースト・コンタクト後、人類最高峰の知性が異種知性に

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    doften_55
    doften_55 2021/06/03
  • 2020年に刊行され、おもしろかったノンフィクションを振り返る - 基本読書

    2020年ももうすぐ終わるので、読んでおもしろかったノンフィクションを振り返っていこうかと。今年はまるっとの雑誌でノンフィクションの新刊ガイドを担当しており、例年よりもたくさん読んだような、あまり変わらないような。とはいえ、おもしろいノンフィクションには山ほど出会ったので、思い出しながら書いていく。 まずは科学系から! LIFESPAN(ライフスパン)―老いなき世界 作者:デビッド・A・シンクレア,マシュー・D・ラプラント発売日: 2020/09/01メディア: Kindle版科学系のノンフィクションの中で最もおもしろかったのはなにかといえば、デビッド・A・シンクレア、マシュー・D・ラプラントによる『LIFESPAN 老いなき世界』になる。シンクレアは老化の原因と若返りの方法に関する世界的な権威で、老化は克服できる病であり、克服すべきだ、とこのの中で強烈に主張している。ほとんどすべての

    2020年に刊行され、おもしろかったノンフィクションを振り返る - 基本読書
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    doften_55 2020/12/18
  • なぜ、無意味な仕事ばかり増えているのか?──『ブルシット・ジョブ──クソどうでもいい仕事の理論』 - 基本読書

    ブルシット・ジョブ――クソどうでもいい仕事の理論 作者:デヴィッド・グレーバー発売日: 2020/07/30メディア: 単行この『ブルシット・ジョブ』は、文化人類学者であるデヴィッド・グレーバーによる「クソどうでもいい仕事」についての理論である。「クソどうでもいい仕事」とはなにかといえば、文字通りとしかいいようがないのだけれども、「その仕事に従事している人がいなくなっても誰も何も困らないような無意味な仕事」のことである。 原書で刊行された時から日でも大変に話題になっていた一冊で、楽しみに読み始めたのだけど、これがとにかくおもしろい! 確かに世の中にはブルシット・ジョブとしか言いようがないくだらない仕事が溢れているように見える。それがどれほどありふれているのか、またどのようなタイプのブルシット・ジョブが存在するのか。また、仮にこれが近年さらに増大を続けているとしたら、それはなぜなのか。そ

    なぜ、無意味な仕事ばかり増えているのか?──『ブルシット・ジョブ──クソどうでもいい仕事の理論』 - 基本読書
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    doften_55 2020/08/10
  • 科学的で現代的な「人を動かす」──『事実はなぜ人の意見を変えられないのか-説得力と影響力の科学』 - 基本読書

    事実はなぜ人の意見を変えられないのか-説得力と影響力の科学 作者: ターリシャーロット,上原直子出版社/メーカー: 白揚社発売日: 2019/08/11メディア: 単行この商品を含むブログを見る事実では人の行動は変わらないという。議論をしたときに「これこれこういう事実がある」という主張をしても相手の意見が変えられなかった、ということは多かれ少なかれみな体験しているものではないだろうか。たとえば、アメリカではワクチンを摂取することで知的障害などが発生するリスクがあるというデマが拡散して、そのせいで百日咳やおたふく風邪が今更蔓延するというアホくさい状況が発生している。 ワクチンによって知的障害リスクが上がるのは完全にデマなので、科学的な事実の啓蒙を行えばいいでしょ、と思うかもしれないが、実はこれには全然効果がないのである。ある実験では反ワクチン思想を持つ親を集め、麻疹にかかった子どもの痛まし

    科学的で現代的な「人を動かす」──『事実はなぜ人の意見を変えられないのか-説得力と影響力の科学』 - 基本読書
    doften_55
    doften_55 2019/10/13
  • 中国だけで2100万部、話題性と本物のおもしろさを兼ね揃えたバケモノ級の中国SF──『三体』 - 基本読書

    三体 (ハヤカワ文庫SF) 作者:劉 慈欣早川書房Amazon『三体』とは! 中国の作家劉慈欣によって書かれたSF三部作の第一部目にして、中国国内だけで三部作累計2100万部を刊行し、さらに日でも人気のケン・リュウによる翻訳によってアメリカ歴史あるヒューゴー賞を受賞した傑作である。ヒューゴー賞受賞の何が凄いかと言うと、翻訳書としてははじめてのの受賞になるのだ。 それぐらい作品の内容が圧倒していたともいえる。で、あまりSFとは縁のなさそうなオバマやザッカーバーグも絶賛していたりとか、アニメ化が決定したりとか話題は尽きないんだけれども、とにもかくにもこれだけは覚えて帰ってもらいたいのは、この『三体』は、話題先行の内容はまあおもしろいね、いうほどじゃないけど的な軟弱な態度で読み終わる作品ではなく、その肥大化しきっているともいえる話題性に劣らない、圧倒的なおもしろさのある、純粋におもしろいSF

    中国だけで2100万部、話題性と本物のおもしろさを兼ね揃えたバケモノ級の中国SF──『三体』 - 基本読書
    doften_55
    doften_55 2019/07/08
  • 人工知能本読みすぎて飽きたけどその中でも記憶に残っている本を紹介する - 基本読書

    この数年人工知能バブルかってぐらい人工知能関連が出まくっていて、最初の頃は律儀に一冊一冊読んでいたもんだが、だんだん飽きてきた(そりゃ読みまくってるんだからそうだ)。やれ人工知能仕事が奪われるだとか奪われない仕事はなんだとかの話は定番だが、定番すぎてそうそう新しい解釈が出てくるわけではない。消える仕事は消えるし、残る仕事の分野もだいたい明らかになってきている。 とはいえそれでも読んでいると「おお、これは視点が良いな」と思えるものもあり、そういうのは読んでいて楽しい。その書き手はやっぱり基的には専門的な知識を持っている人たちだ。認知ロボット工学者であったり、AI研究所に勤めていたり、機械学習の専門家だったりする。最後のはまた特殊事例といえるが、稿ではそうした人工知能飽きた僕の中で記憶に残っているをいくつか紹介してみようと思う。 まずは基的なところを教えてくれる一冊 シンギュラリ

    人工知能本読みすぎて飽きたけどその中でも記憶に残っている本を紹介する - 基本読書
    doften_55
    doften_55 2017/03/16
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