小学校1年生のとき、カードダスっていうガチャポンのカード版みたいなのがスーパーの入り口にあった。 何を思ったのか俺は店員に「金を入れても出ない」と言いに行った。店員は俺に一枚分の20円をよこした。 それをカードダスの機械に放り込んだかどうかはもう覚えてない。 翌日俺が家に帰ると母親がマジギレしていた。一緒にいた友達が電話したようだった。過去最大級の怖さだった。 俺はその店に謝りにいかされた。狭い部屋に案内された。じきに30代位の店長らしき人がやってきた。 心臓が縮みきってマジ泣きしてる俺が泣き止むように肩に手を置いて、その人は優しく声をかけてきた。 色々話していたが、その人は「今回の件で私は正直なところ、あまり困ったり傷ついたり悲しんだりしてない。」 「君や私よりずっとつらい目にあった人がいる。それは誰だと思う?」と問いかけた。 俺は正直まったくわからなかったが、その人の目線を追ってみると