英国議会の特別委員会が、議会の公聴会にロボットを証人として呼び出し、人工知能(AI)とロボット工学について証言するよう求めている。 議会に呼び出されるのは、ソフトバンクロボティクスが開発した「ペッパー(Pepper)」だ。ペッパーは、以前にもそのフレンドリーな人間らしいデザインにより、マスコミに大きく取り上げられたことがある。 ユーモアのある画期的な出来事のように思われるかもしれないが、ペッパーによる証言は、世間のAIの能力に対する大きな誤解を招く可能性がある。現在のところAIの技術は、独創的な考えを系統立てて述べることもできないし、高度に制御された環境以外で、即興で発言や行動ができるほど進化してはいない。すでに議会によるこの動きは混乱を招いており、インデペンデント紙は「ペッパーに質問の答えが前もってプログラムされるのか、それともペッパーはAIを頼りに回答するのか」と疑問を投げかけている。