241名、計83大学の文部科学省職員の国立大学への「現役出向」の実態を明らかにした(第1回参照)自民党行革推進本部長の河野太郎氏は、「現役出向」が事実上の天下り支援制度と化し、教育行政に負の側面をもたらしていると指摘する(第2回参照)。「文科省不要論」を唱える河野氏がこれからの教育行政の在り方を提言する。 (出典:文藝春秋2017年4月号・全3回) ◆ ◆ ◆ 文科省不要論 私は、これまで「文科省不要論」を唱えてきました。昨今の惨憺たる有様を見るにつけて、その考えをより強くしています。 文部科学省は、解体して国の教育行政をスリム化すべきです。初等中等教育は、財源とともに地方自治体へ移行させる。また、高校についても、都道府県に委譲する。大学については、国が管轄するしかありませんが、文科省からの現役出向は禁じて、本当に必要ならば出向ではなく「転籍」させる。現在のように、文科省にお伺いを立てなけ