4月10日に東京都知事選の4選を果たした石原慎太郎氏が、出馬表明後に最も感情的になった場面がある。福島第1原子力発電所で放水活動にあたった東京消防庁の活動報告会だ。「国運を左右する戦いに、生命を賭して頑張っていただいた」と涙ながらに消防隊員を労った。海外からも称賛の声が多く寄せられた。 注目すべきは、勇猛果敢な姿だけではない。消防隊は冷静に現場を分析し、着実に任務を全うしている。消防隊の特徴は、臨機応援に現場の危機に対応していくこと。現場に裁量がある分、その責任は重い。ハイパーレスキュー隊の高山幸夫総括隊長に、福島第1原発の放水活動の様子とともに、現場の危機マネジメントのあり方を聞いた。 (聞き手、構成は大西孝弘=日本経済新聞証券部)
先週、エジプト政府が国内のインターネット網を遮断してから数時間後、意外な連中が状況打開に乗り出した。世界の「ハッカー」たちだ。 すべての始まりは、アメリカの起業家シャービン・ピシェバーがネットが遮断直後にツイッターに書き込んだメッセージ。エジプトにある普通のノートパソコンをインターネットルーターに転換するソフトウェアを現地に送りたい、そのために力を貸してほしいというものだ。このソフトを使って、パソコンからパソコンへメッセージを順次送っていく形の通信網「メッシュネットワーク」を作ろうというのだ。 世界の技術者たちはこのメッセージを次々に広め、「オープン・メッシュ・プロジェクト」への協力を申し出た。ルーター機能を生かせば近くの人との通信は可能になる。もしネットワーク内の1台がダメになっても、別のパソコンを通じたルートを探してメッセージを伝達できる。「携帯型の臨時ネットワークは作れる」とピシェバ
ロンドンは金融からカルチャーまでさまざまな分野の中心地だが、知る人ぞ知る名誉棄損訴訟のメッカでもある。数百年前に社会的地位の高い紳士の名誉を守るため制定されたイギリスの名誉棄損法は訴訟を起こす側に有利に作られており、勝訴の可能性が高い。 今では他国で発行された新聞にもインターネットでアクセスできるため、ロンドンにオフィスを持つメディア相手なら訴えられる(イギリス人でなくても訴訟は可能)。そのためロンドンには訴訟を起こしたい「名誉棄損ツーリスト」が世界から集まってくる。損害賠償などのリスクの高まりから、昨年はアメリカの大手新聞数社がイギリスからの撤退を検討した。 一方、イギリスの名誉棄損法はネット上の表現の自由をめぐる議論も巻き起こしている。誰でも意見を発信できるブログやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)が広まるなか、問題となっているのはネットを単なる活字の媒体ではなく、会話を
「一切ない」から「ご賢察ください」まで、プレスリリースの名・迷コメント:相場英雄の時事日想(1/2 ページ) 相場英雄(あいば・ひでお)氏のプロフィール 1967年新潟県生まれ。1989年時事通信社入社、経済速報メディアの編集に携わったあと、1995年から日銀金融記者クラブで外為、金利、デリバティブ問題などを担当。その後兜記者クラブで外資系金融機関、株式市況を担当。2005年、『デフォルト(債務不履行)』(角川文庫)で第2回ダイヤモンド経済小説大賞を受賞、作家デビュー。2006年末に同社退社、執筆活動に。著書に『株価操縦』(ダイヤモンド社)、『偽装通貨』(東京書籍)、『みちのく麺食い記者・宮沢賢一郎 奥会津三泣き 因習の殺意』(小学館文庫)、『みちのく麺食い記者・宮沢賢一郎 佐渡・酒田殺人航路』(双葉社)、『完黙 みちのく麺食い記者・宮沢賢一郎 奥津軽編』(小学館文庫)、『みちのく麺食い記
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