「私たち日本国民は、いっさいの戦力を放棄する。」今回のシリーズもここに至って、ようやく9条の側に立って語るときがやってきました。色々な変遷を経て、僕は、「この国はこれからも9条を守っていったほうがよいのではないか」という考えを持つようになりました。当初は、9条のスピリットを活かす形ならば改憲もありうると思っていたのですが、今の時点では、「この条文はそのまま残した方がよさそうだ」と考えています。これから先は、説得するためというよりも、考えるうえでのきっかけになればということで、9条の弁護を行ってみることにします。 「9条を憲法のなかに、残すべきかどうか。」この問いかけへの反応は、主に3つのグループに分かれるように思います。今からそれぞれのグループについて、簡単に見ておくことにしましょう。 A. 平和を愛していて、心を優先する人たち Aグループの人たちは、9条の条文を聞いた瞬間に、「なんてすば