5月1日施行の新元号「令和」について、政府は1979年制定の「元号選定手続」に基づき選定したと説明している。 しかし、説明の内容は実態と乖離(かいり)しており、将来の改元に向け、選定過程の透明化を求める声も上がりそうだ。 政府の表向きの説明によれば、政府が元号選定手続に基づいて動き始めたのは3月14日で、この日に元号候補の考案を有識者に初めて委嘱した。候補が集まると、菅義偉官房長官は(1)書きやすい(2)読みやすい(3)俗用されていない-など6条件を基に整理し、安倍晋三首相に報告したとされる。 首相は4月1日のテレビ番組で、菅長官からの3月の報告の中に令和があったとし、「大変新鮮な響きがあると思った」と語った。 残りの手続きを進めたのは4月1日。菅長官は午前9時11分に横畠裕介内閣法制局長官の意見を聴いて原案数個を選び、同11時25分までに、有識者懇談会、衆参両院正副議長からの意見聴取、全