タレントでエッセイストの著者による、息子と二人三脚で挑んだ中学受験記。入塾テストに落ちた小学3年生時から受験をへて寮に入って中学生活を謳歌するまでを収める。 息子は小さくても男である。洗脳されやすく、自分の言葉には責任をとらねばと思い込む男。挫折に弱く、ストイックぶるのが大好きだ。著者は息子を調子づかせる一方で、国語が偏差値29だったと知ると、受験の物語文は人が死ぬ話、淡い恋の話、主人公がひねくれる話の三つに集約されるとして、おおよその暗記用の答えを作ってやる。塾の面談で、息子さんのタイプは全勝するか全落ちするかだと言われて思い悩んだり、編集者と飲みにいった先から電話をかけると、「オレが勉強しているのに、おまえはなに飲んだくれてるんだよ」と返されたり。大らかな関係が楽しい。 ※週刊朝日 2016年8月12日号
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