イスラム諸国で反米抗議行動を引き起こした映像作品「無邪気なイスラム教徒」の制作者が、エジプトに伝わるキリスト教の一派コプト教徒の男性であることが13日分かった。AP通信が米司法当局の調べとして報じた。 男性は米カリフォルニア州在住のナクラ・バスリ・ナクラ氏(55)で、エジプト系とみられる。当初、ユダヤ系米国人のサム・バシルと名乗る男性が米メディアの電話取材で制作者を自称し「イスラム教が憎悪に満ちた宗教であることを示すための作品」などと述べていた。ナクラ氏が身元を偽っていた疑いがある。 映像は昨年夏に同州内で撮影された。米メディアによると、出演者は制作段階で預言者ムハンマドやイスラム教を侮辱する内容とは知らされず、題名も「砂漠の戦士」だったと主張。撮影後にせりふが吹き替えられたと訴えている。(共同)