「アリさんマーク」のテレビCMで知られる「引越社」(名古屋市中川区)の従業員らが、客の荷物が破損した際などの弁償金を給料から天引きされるなどしたのは不当だとして、同社やグループ会社に約7000万円の支払いを求める訴えを31日、名古屋地裁に起こした。 訴状によると、同社は引っ越し作業中に発生した荷物の破損や交通事故などの賠償に必要な金額を「弁済金」名目で従業員の給料から天引きしていた。 原告の元従業員鈴木拓也さん(28)は「衣服が入っていた段ボールが雨でぬれた際、クリーニング代約15万円を現場にいた6人で払わされた」と振り返り、「違法に取られたお金を返してほしい」と訴えた。 代理人弁護士によると、原告は20〜30代の男性従業員ら12人。東京や大阪でも同様の訴訟を予定しており、原告は計約30人に上る見込み。 引越社は「訴状の内容を確認できていない。内容を精査し、対応を検討していく」とコ