印刷 1989年の天安門事件で命を落とした学生らの名誉回復などを訴えている遺族たちが、中国の国会にあたる全国人民代表大会(全人代)の代表(議員)に向けた公開書簡を発表した。中東の民主化などを踏まえ、「あなたが手にしている権利で私たちの願いをかなえて」と訴えた。今年の全人代は5日に開幕する。 書簡を発表したのは「天安門の母」と呼ばれる遺族たち。122人の署名に、すでに他界したメンバー28人の名前を添え、米国に拠点を置く人権団体のサイト上で2月29日に発表した。 書簡では、中東やミャンマーでの民主化の動きに触れ、「目の前で起きているこれらの事実に、皆さんも深く考えさせられているはずだ」と指摘。「天安門事件の解決も、こうした世界の流れと不可分のものだ」として、5年の任期が残り1年になった全人代の代表らに、遺族と政府との対話の実現を求めた。また、天安門事件の真相解明や損害賠償、責任者の法的責