国内で唯一の数学全般を専門にした研究所である京都大学の数理解析研究所(RIMS〈リムス〉、京都市)。数学のノーベル賞と言われるフィールズ賞受賞者ら、世界でもトップレベルの頭脳が集う。その魅力は「数学に没頭できる環境」にある。 実績は抜きんでている。日本人でフィールズ賞を受けた3人のうち2人は、いずれも数理研に在籍、所長も務めた広中平祐・京大名誉教授(86)と国際数学連合の森重文総裁(66)。森さんは「個性がある人が多く、最先端の数学に出あえる」。1963年の設立当初から研究者は40人程度、入れる大学院生は毎年数人の狭き門だ。 大学の学部と違い、学生への授業が義務づけられていない。前所長の向井茂教授(63)は「若手には雑用をさせず、自由に研究させている」。数学は若い時に成果をあげることが多いためだ。いつでも式を書けるよう、休憩スペースに巨大ホワイトボードもある。 恵まれた環境は米プリンストン
![スター続々、なぜ? 京大数理研で語り継がれる言葉とは:朝日新聞デジタル](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b72e9ed1fa41629ca43f2ae6075d6a5c5cdbccd1/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.asahicom.jp%2Farticles%2Fimages%2FAS20170404001877_comm.jpg)