「会期末の間近にいろいろな動きが見込まれ、情勢をよく見極めたい」 6月13日夜、会見で衆議院解散の可能性に含みをもたせた総理大臣の岸田文雄。 解散するのか、しないのか。 永田町には臆測が飛び交い、急速に緊張感が高まった。 しかし、2日後の15日夜。岸田みずからが全面否定し、今国会での解散はなくなった。 「解散権をもてあそぶような態度だ」と批判も出た“解散風”騒動の真相に迫った。 (清水大志、山本雄太郎、岩田純知、高橋路) 「緊張感を持続させたい」 岸田がなぜ、13日夜の会見で解散に含みを持たせるような発言をしたのか。 その意図を探る上でカギとなる会合が、会見に先立つ午後3時ごろに開かれていた。 自民党本部に集まったのは、岸田と、副総裁の麻生太郎、幹事長の茂木敏充。 政権中枢による非公開の3者会談で最終盤の国会対応や解散戦略が協議された。 麻生は、早期解散で自民が議席を1つでも減らせば、「岸