「gettyimages」より ロシアのウクライナ侵攻開始から3カ月が経ったが、このところロシアの通貨ルーブルは絶好調だ。ドルに対して過去4年間、ユーロに対して過去7年間の最高値を記録している。ロシアのウクライナ侵攻に対する西側諸国の制裁でルーブルは当初暴落し、過去最安値となっていたが、3月下旬には侵攻以前の水準にまで回復し、足元では侵攻前に比べて約40%のルーブル高となっている。 ルーブルのV字回復に大きく貢献したのはロシアの中央銀行(ロシア中銀)だ。西側諸国に米ドルとユーロの外貨準備が凍結され、為替介入を事実上行うことができなくなったロシア中銀は、投機的なルーブル売りが膨らむのを抑止する目的で政策金利を9.5%から20%へと一気に引き上げた。ロシア中銀はさらにロシア財務省とともに資本規制を導入し、海外貿易の売上高の80%に相当する外貨を強制的にルーブルに両替することを義務付けた。ロシア