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ブックマーク / syuichiao.blogspot.com (8)

  • 日本人の生存曲線から学ぶこと

    この表は厚生労働省が公表した第18回生命表です。日人の生存曲線としてとらえることができます。60歳あたりまでは、フラットな状態ですが、70歳を過ぎるころから生存率が急降下していることがお分かりいただけるかと思います。日人は60歳くらいまでは比較的健康で、そう簡単には死亡しないことを示していますが、70歳を超え、90歳くらいまでの20年間に急激に死亡者数が増加していることが分かります。興味深いことに90歳後半まで生きればその先はまたフラットな状態になっています。 多くの慢性疾患、たとえば糖尿病や高血圧、脂質異常症などの疾患における治療薬の大規模臨床試験対象者は40歳から60歳代の人たちだといわれています。これは母集団における平均的な対象者として設定しているからだそうです。たとえば、ある糖尿病の薬で心血管死亡が減少した。という結果はこういう世代の研究がほとんどだということです。 もう一度、

    日本人の生存曲線から学ぶこと
    dr_kenta
    dr_kenta 2017/08/13
  • 病気と検査とヒトの価値観

    専門的な話の中ではなく、あくまで一般的な状況での話の中で、スクリーニング検査で来は病気のはずなのに検査で陰性であった、「偽陰性」という概念は何となくわかりやすいのですが、当は病気がないのに検査で陽性が出てしまった「偽陽性」という概念はあまり意識されていないように思います。“検査をしても病気は完全には拾えない”これは納得できるんです。どんな優れた検査でも拾えないことはある。絶対なんて検査はないというのは非常に分かりやすいんです。でも「検査をすることで病気でない人が病気になる」という確率が確かに存在することを想像してもらうのは一般の方には時に困難です。 しかも、不安だから検査をすればするほど、偽陽性の確率は上がかもしれません。毎日検査を受ければ病気はなくともいつかは病気となってしまうかもしれない。検査を受けたほうがよいという考えは、この偽陽性確率というものが集団的価値観から排除されていると

    dr_kenta
    dr_kenta 2013/07/10
    RT @syuichiao: 本当にリスクなのは世界一長寿となった事実そのもの、すなわち”加齢”ではないかと。いいかえれば生きるということそのものだと。 地域医療の見え方: 病気と検査とヒトの価値観
  • 製薬企業の医薬品情報パンフレットの取り扱い方

    製薬企業の作成したわれわれ医療従事者向けの医薬品情報に関するパンフレットはメーカーの都合のよい情報が一見わかりやすく、実はその妥当性を考えようとした時にとても分かりにくく書いてあると言えます。今回はメーカーの主催する勉強会や情報提供などでMRさんから手渡される製品情報パンフレットの考え方をまとめていきたいと思います。 新薬などの発売において製薬企業が展開する営業活動は実に巧みで、見た目もきれいな製品情報パンフレットは眺めているだけで、「ほうほう、こんなに効果があるのか」と勉強した気にさせられます。これが新規作用機序の薬剤であれば薬剤師としては大変興味深い資料であることに間違えありません。ただその解釈には少し注意が必要です。 製品情報パンフレットには人を対象とした臨床試験の臨床成績が掲載されていることが多いですが、よくあるパターンが、「この薬剤は血圧を○○下げました」とか「HbA1cを○○下

    dr_kenta
    dr_kenta 2013/05/23
    RT @89089314: ちょっと長いからメーカーさんのパンフレットを視界の片隅に弁当ほおばって勉強した気になってる人には少し難しいかもしれないがとても大事なことなのでぜひ読んで欲しい。 地域医療の見え方: 製薬企業の医
  • 病気の早期発見と5年生存率

    5年生存率はしばしば癌の予後を示す指標として使用されることも多いです。5年生存率とは治療開始後あるいは診断後5年間生存している患者の割合を示しています。簡単に言えば5年生存率が10%だとしたら、5年後の生存確率は10%であり90%の確率で死亡している、ということです。なぜ5年なのかというと、何か特別な理由があるわけでもないそうです。癌による死亡の多くは診断後5年以内に生じるために5年生存率は癌治療の有効性を表す指標としてしばしば用いられているようです。 癌の早期発見は重要なことだと思いますし、癌の進行が進んでいない早期に医学的介入することで5年生存率が上昇し、予後が改善することもあるでしょう。もちろん死亡だって先延ばしできるかもしれません。しかしながら、5年生存率の改善と病気の早期発見には考慮に入れなくてはいけない重要なポイントがあります。

    dr_kenta
    dr_kenta 2013/03/17
    RT @syuichiao: 病気を早く見つけることがよいアウトカムを生むとは限らないということを認識すべきでしょう。
  • Red Bull®(レッドブル)は翼を授けますか?

    (※注意)以下の内容は、Red Bull®(レッドブル)に関する論文を紹介するものであり、特定の商品を宣伝したり批判するようなものではありません。またRed Bull®そのものの摂取を推奨するものでもありません。 Red Bull®は邦では炭酸飲料として発売されており、「レッドブル翼を授ける」のテレビコマーシャルでもおなじみです。この商品はオーストリアのRed Bull GmbHが販売する清涼飲料水で世界160か国以上で販売されてると言います。邦で販売されているのは「タウリン」を含まないものでいわゆる栄養ドリンク剤とは異なります。邦で発売されているRed Bull®の成分(100mlあたり)は以下の通りです。

    Red Bull®(レッドブル)は翼を授けますか?
    dr_kenta
    dr_kenta 2013/02/15
    RT @syuichiao: 地域医療の見え方: Red Bull®(レッドブル)は翼を授けますか?
  • 花粉症とドーピングについて。

    注意:以下の記事はドーピングに関する情報の正確性・信頼性を保証するものではありません。情報の利用は利用者個人の責任においてご利用下さい。また知識不足の観点から誤った記載がある可能性があります。間違えがございましたら、ご指摘いただければ幸いです。 個人的に僕がスポーツファーマシストの認定資格を取ろうとしたきっかけが、花粉症の治療薬である鼻噴霧ステロイドの使用はドーピング検査で問題ないかという質問でした。当時は調剤薬局薬剤師として耳鼻咽喉科の門前で勤務しておりました。そのため、耳鼻科関連の講演会に行く機会が多く、地域の耳鼻科セミナーの質疑応答の中でこのような質問があったと記憶しています。この質問に対して明確な答えが出なかったのが印象的でした。

    dr_kenta
    dr_kenta 2013/01/29
    あとで読む! RT @syuichiao: 間違え等あればご指摘いただければ幸いです。 「地域医療の見え方: 花粉症とドーピングについて。
  • 地域医療の見え方~エビデンスとコミュニティ~

    トップが優秀なら組織も悪くない・・。どこかで聞いたようなセリフだが。全ての組織が悪いとは言わない。ただある種の組織は、思考停止を存続させるためにあるようなものである。「事なかれ主義」。決断をすることなく問題を放置する消極的な考え方が悪いとは言わないが・・自分はできるところまで頑張ってみたい。とそう思う。事なかれ主義に巻き込まれるのはごめんだ。そんな思いから道をそれていった先にEBMやプライマリケアがあった。その結果、どうなったかなんてまだよくわからないけれど、ただ、この経験は、とても大きかった。薬剤師として薬物治療とか、そういう枠が消えたような気がして。いや消えてしまったというほうが正確か。何せ、何も知らないことに気付いたから。そもそも病気とはなんだ。病気の早期発見でいったい何がもたらされるのだ。薬の効果がどうとか、そんなことではなく、健康とか病気とか、そういうところから始めてみたい。 高

    dr_kenta
    dr_kenta 2012/12/22
    あとで読む! RT @syuichiao: 地域医療の見え方: 地域医療の見え方~エビデンスとコミュニティ~
  • 小児の咳に効く薬はありますか?

    小児の夜間の咳は、その親の心配な原因の一つかと思います。咳が収まりとりあえず寝付いてくれればその不安も和らぐことが多いでしょう。小児の風邪の症状では発熱も心配ではありますが、夜間の咳に対する治療が子供も含めた両親の安心感につながる重要な治療だと思います。 小児外来ではツロブテロールテープ剤が処方されることも多いと思いますが、来は気管支喘息,急性気管支炎,慢性気管支炎,肺気腫による気道閉塞性障害に基づく呼吸困難症状の改善に適応があります。明らかな適応がない場合については、風邪の咳止めとして安易な使用は控えるべき薬剤ではないかなと思います。 医療機関の診療が終了してしまった夜間、救急外来へ行くまでもないけれども咳がつらそうなので、市販の咳止めOTC薬の購入を検討するケースもあるかと思います。OTC咳止めは効果があるのでしょうか。

    小児の咳に効く薬はありますか?
    dr_kenta
    dr_kenta 2012/12/16
    私が子供の時はベポラップにとってもお世話になった経験があり、このエビデンスを見つけた時には「おおっ…!」と驚きました RT @syuichiao: 地域医療の見え方: 小児の咳に効く薬はありますか?
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