音楽家としてキャリアをスタートさせた蓮沼執太(はすぬま しゅうた)。2006年のファーストアルバムリリース以来、舞台や映画の音楽制作、コンサート、パフォーマンス、インスタレーションなどとシームレスに活動を広げてきた。蓮沼執太は今、どこに向かっているのだろうか。個展の準備に追われているという蓮沼氏のもとを訪ね聞いてみた。 Photo: Takehiro Goto 最初に、蓮沼さんと音楽との出会いからお聞かせいただけますか? 特に音楽的というわけでもない普通の家庭に育ったのですが、幼稚園の時にエレクトーンを習っていたので、小学校の合唱会のような時には必ずピアノを弾かされていました。いつも本番直前に猛練習していましたね(笑)。 自分で音楽を作るようになったのは、大学生の時に渋谷にあるレコード屋でアルバイトをしていて、MPC2000XLというサンプラーの中に音を入れて遊んでいた頃からです。あとは大