いしいひさいちのデビュー40周年ムックなるものの存在を知り、ソッコーで買った。買って読んだ。 おれといしいひさいち、いしいひさいちとおれ。何度も書いたが、おれが日本語なるものをすこし読めるようになってすぐに手にとり、なんというのか、発想の根幹のようなところに多大な影響を与えたのがいしいひさいちと東海林さだおである。もちろん、年齢相応にウルトラマンや戦隊物、あるいは藤子不二雄の多くの漫画とアニメにも魅了されたが、今になって振り返ると、なんか根っこのところに残ってるな、と思えるのはその二人だ。 東海林さだおについては、おれのなかにある種の昭和のサラリーマン的なものを刻みつけ(ただ、これについてはいまこの自分の経済状況下にあって面白く読めるかはわからん)、さらに日常生活の非常に細かいところを観察するなにかについて学んだ。また、小学校で作文を書くにしても、頭の中で手本にしたのは東海林さだおのコラム