男性警察官に囲まれ、1人の女性が自分の体の上に乗せた人形を上下に動かしながら、自分が性的暴行を受けた時の状況を再現――。 元TBSワシントン支局長に性的暴行を受けたと民事訴訟を起こしている伊藤詩織氏にとって、これは彼女が耐えた屈辱の1つにしかすぎない。伊藤氏はこのとき、警察官に対して自身がどんな被害に遭ったかを説明していたのである。 成田空港で直前の「逮捕取り消し」 伊藤氏は2015年4月3日の夜、ジャーナリストの山口敬之氏におそらく薬物を飲まされて、性的暴行を受けたと主張している。もともと仕事上で面識があった同氏と、TBSワシントン支局への就職について話をするために夕食に出向いた伊藤氏だが、2軒目のすし屋で数杯飲酒した後、気を失った。その6時間後、彼女が見知らぬホテルで目覚めた時、山口氏が上にまたがっていたと伊藤氏は主張している。 10月18日に上梓した『ブラックボックス』、そして、その
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