雑誌「Sports Graphic Number」と「NumberWeb」に掲載された記事のなかから、トップアスリートや指導者たちの「名言」を紹介します。今回は千代の富士にまつわる4つの言葉です。 【秘蔵写真】千代の富士“鋼の肉体”は「まるで鉄板」「力士なのに腹筋が」「人間と思えない」引退の契機となった貴花田戦、カッコよすぎる土俵入りなど名力士の貴重な姿をまとめて見る <名言1> なんじゃこりゃ、こんな硬い身体の人間がいるのか。 (寺尾/Number972号 2019年2月14日発売) ◇解説◇ 昭和から平成にかけての角界は、数多くの個性的な力士が土俵上で名勝負を繰り広げてきた。その1人が寺尾(現・錣山親方)だ。 元関脇・鶴ヶ嶺を父に持ち、2人の兄も力士で、逆鉾は関脇になった相撲一家である。その中で寺尾は初土俵時点で85kgしかなかった身体を必死に大きくし、85年に新入幕。翌年9月場所には