インターネットは,90年代半ばのウェブの開始当初から,アーティストにとっての実験的な制作環境や,アクティヴィストによる,オルタナティヴ・メディアとしての可能性を探る試みのプラットフォームとしてテストされてきました.それら実験的な時期を経て,現在のインターネット,とりわけウェブは,一般的なエンドユーザにとっても,物理世界とは別の生態環境とも言える状況まで浸透してきています. 近年,ウェブの状況は,Web 2.0 という概念で語れることが多くなりました.Web 2.0の特徴は,ウェブそのものがOSのような一種のプラットフォームとして機能するようになり,情報が制作者のもとを離れ,第三者が,その情報を組み合わせたり,加工したりすることが可能になるという点があります.それを可能にしている要因の一つは,マシンリーダブルな,メタデータであり,そのデータを介して,柔軟にサーヴィスやデータベース間が連携可能