一度注射すれば、長期間の効果が期待できる「禁煙ワクチン」を米コーネル大学の研究グループが開発し、マウスの実験で効果を確かめた。ニコチンは脳に作用して満足感をもたらすが、新開発のワクチンは血中のニコチンに結びついて脳に届かないようにさせる。たばこを吸いたいと思わなくなるという。 実験では、ワクチンを注射されたマウスは、ニコチンを投与されても、脳内のニコチン量が注射を受けていないマウスの6分の1に抑えられていた。少なくとも18週間はワクチンの効果があったという。 禁煙薬は、ニコチンを含むガムや貼り薬が実用化されているが、グループは「今後、安全性などの研究を重ねれば、どんな方法を試しても禁煙できない人に希望をもたらす」と話している。 成果は27日付の米医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシン(電子版)に発表された。(月舘彩子) 関連記事発毛の元つくり移植、マウスで成功 新しい増毛