交通事故や非行の防止を目的に、高校生のバイク利用を原則禁じた「三ない運動」が、 三十年にして大きな転換点を迎えた。全国高等学校PTA連合会は八月下旬に開かれた全国大会で 三ない運動の宣言文を出さず、今後は自転車や歩行者を含めたマナーアップ運動に衣替えする方針を決定した。 「事実上の運動終結」に、メーカーも協力して交通安全教育に力を入れる考えだ。 (藤川大樹) 「免許を取らない」「乗らない」「買わない」の三ない運動は、交通事故急増を背景に愛知県教育委員会が 一九七五年、「特別な場合を除き、生徒をバイクに乗せないように」と各校に通達したのが発端で全国に広がったとされる。 その後も暴走族の活動が盛んになるなど、青少年の非行が社会問題化。全高P連は八二年の全国大会で、 高校生のバイク利用について「原則として全面禁止とする」との「特別決議」を初めて採択。 五年に一度見直すことが確認された。 一方、保