Science Communication Newsの巻頭言に寄稿した。以下、その内容を転載。 本文 みなさま、はじめまして next49 と申します。地方国立大学の計算機科学系学科で助教をしております。このたびは、大学図書館の利用を目的とした制限研究生の導入について提案させていただきます。 大学や研究開発法人、企業に雇用されている専業研究者だけではなく、別の仕事をしながら研究を続ける兼業研究者、どこの組織にも属さない独立研究者や各分野の実務家、そして、サイエンス・コミュニケーター(以下、独立科学者と総称する)が、活躍するためには最新の学術論文や、既に絶版になった専門書に簡単にアクセスできなければなりませんが、現状ではそれが簡単ではありません。 第一に、学術論文は大学の学生あるいは教職員でなければ読むことができない状況になっています。電子ジャーナル化が進み、かつ、出版社と図書館の間でのライ