「いくら、営業の育成をしても、中堅管理職がこのままでは、営業力強化といっても、無理ですよ。」 あるSI事業者の役員が、ため息混じりに話してくれた。 がんばっても、なかなか受注を伸ばせない。だから、営業力を何とか強化しなくてはという思いは、この会社だけではない。営業研修にも熱心だ。しかし、数字に現れてくれない。そんな、焦燥感を募らせている。 経営者からみれば、彼ら中堅管理者の努力不足を問題と考える。一方、管理者は、経営の無策が原因だと考えている。デリバリーに責任を持つエンジニア部門は、営業が新規顧客や案件をとってこないのが悪いという。営業は、既存のお客様の深掘りに不熱心なプロマネやリーダーたちに原因があるという。 なぜ、こんなことになってしまうのだろうか。 「危機感が足りない。意識改革が必要だ!」というが、本当にそうだろうか?私は必ずしもそうは思わない。危機感が強まれば、意識が変われば、状況