拡大 坂口恭平さんは、多くの人がネット検索によって負の感情を連鎖させていると考える。「検索しなければパニックにならず、コロナは大きなニュースにならなかったのかもしれない」 この人は一体どちらを向くだろう。ひょっとすると、走り去ってしまうかもしれない。知恵を凝らして豊かに暮らすホームレスの人々を取材した著作でデビューし、東日本大震災後は政府に絶望し「新政府初代内閣総理大臣」を名乗った。早稲田大で建築を学び、作家、歌手、陶芸家…。肩書を挙げればきりがない。近著の書名はズバリ、「まとまらない人」。坂口恭平(さかぐちきょうへい)さん(42)である。 □ □ 坂口さんは地元の熊本市で淡々と暮らしていた。原稿を書き、畑を耕し、料理を作る。絵画や陶器、セーター、果てはギターまで。心の赴くままにあらゆるモノを生み出し続けている。この自らの手を生かし静かに過ごす行為を、彼は「手の抵抗」と呼ぶ。 「これは、
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